コラム

 公開日: 2013-07-03  最終更新日: 2014-07-31

NISAはこうして使うのが得策!


Question
26年1月のスタートを控えて、証券会社や銀行などからNISA(日本版少額投資非課税口座)の案内や資料が送られて来ます。上手く利用すれば配当や売却益について税の優遇措置が受けられるとのことですが、一方では種々の制約がある様で専門知識がないと分かり辛く、詳しく読むのが些か面倒です。ユーザ側から見たメリット・デメリット、金融機関や商品の選択のポイント、運用上の留意点などポイントを絞って教えて下さい。

Answer
制度の概要ですが、どの案内や資料も似通った内容になっており必要事項は略書かれています。但し誤解され易い点が幾つか有りますので此の辺りから説明します。

①取扱金融商品と取扱金融機関の選択
非課税制度の対象となる商品は限定されています。具体的には、取引所に上場されている株式・公募株式投資信託・ETF(上場投資信託)・REIT(不動産投資信託)などです。国債・公社債・公社債投資信託は対象になりません。外国株式や外国投信も対象になります。豪ドルや伯国レアル債券オープンといった毎月分配型の投資信託が有りますが、これは公社債投資信託ではありません。主に豪ドル建ての公社債等に運用される株式投資信託ですから非課税制度の対象になります。
次に取扱い金融機関ですが、銀行と証券会社の何れかになります。但し銀行は株式の取扱いが出来ませんので投資信託のみの取扱いとなります。総じて言えば、取扱いの幅が広い証券会社の方が使い勝手が良さそうです。但し証券会社の大手でも、外国株式や海外ETF・海外REITは当面扱わないところもありますので開設時によく確認することが必要です。
投資信託には、通常販売手数料(購入時のみ)と信託報酬(所有期間中)が掛かります。金融機関の中には、個客獲得のためにノーロードでやるところもある様です。
②非課税口座の変更
非課税口座は1人1口座に限定されているため、他の金融機関に申し込むことは出来ません。こう書くと恰も口座の変更が認められない様に思えますが、正確には同一の勘定設定期間中に他の金融機関に口座の変更や開設を行うことはできないと言うことで、第1期(H26年1月〜H29年12月)を過ぎれば変更は可能です。
③売却損や含み損が出てしまった場合
これがNISAの最大のデメリットです。売却益や配当・収益分配金が非課税であることの裏返しとして、売却損が出た場合でも、他の特定口座や一般口座の売却益や配当・収益分配金との損益通算が認められないと言うことになります。更に不都合なのは、含み損がある場合で、所謂塩漬けと称して価額が回復するまで長期間寝かせる手法が取られますが、NISAの非課税期間は5年しかなく、これを経過するとその時点での時価が新たな取得価額となります。このあと価額が回復した様な場合ですと、全保有期間を通じてみれば利益が出ていないにも拘らず課税が生じると行ったことも有り得ます。
④年間1百万円の金額制限
NISAへの新規繰入額は年間1百万円以下です。こうなるとTDLやファーストリテーリング等の一部値嵩株は対象外となります。また複数銘柄の組み合わせでピッタリ1百万円以内に収める事もなかなか面倒でしょう。新規組み入れ額の制限が小さ過ぎる様に思えます。
⑤運用上の留意点
  ⅰ)価額変動リスクが高い銘柄は避ける
  ⅱ)高配当や収益分配金が期待できる銘柄を選ぶ
  ⅲ)長期保有すれば売却益が得られる可能性が高い優良銘柄を選ぶ
  Ⅳ)ドルコスト平均法や分散投資によりリスクを軽減する
  ⅴ)兎に角、儲かることを前提にした優遇税制なので、利回りを抑えてでも勝つ確率の高いポートフォリオを組む

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