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耐震診断と耐震補強の普及で日本の家屋を守りたい(1/3)

小口 悦央

阪神・淡路大震災が人生を変えた

 1995年1月17日、午前5時46分―。兵庫県淡路島北部を震源とする阪神・淡路大震災が発生しました。戦後最大・最悪の都市型大震災として、神戸を中心とする地域に甚大な被害と爪痕を残しました。15年経過した今も、当時の記憶が生々しく心に残っている人は多いでしょう。

 現在、NPO法人日本耐震防災事業団理事長として活躍する小口悦央さんも、そのひとりでした。奥様のご兄姉が神戸にいたのですぐに駆けつけたそうです。

 「私は当時東京で建設会社を経営していたのですが、テレビに映る死者の名前を見ているといても立ってもいられなくなり、発生から数日後に現地入りし、復興支援に奔走しました」

 親戚の家屋を建て直すことを皮切りに、そのまま3年間程神戸に残って倒壊家屋の撤去や復興住宅の再建などに携わったといいます。

 「現地の惨状を目の当たりにし、木造建築はこれほどまでにもろいのか、と愕然としました。そして、自分も何かしなくては、という思いにかられました」
 そこで、建築士である知識と技術を活かし、大地震があっても倒壊しない住宅に改修出来ないものかと思い開発を実行しました。すると、その噂が口コミで広まり、周辺に住む方々から「うちもやってくれ」という声がかかるようになり、結局わずか3年間で23棟の家を再建したというから驚きます。

 この経験を活かして神戸で耐震性の高い分譲マンションなどを建設する仕事をしていましたが、これまでの実績が買われ、2001年には東京でNPO法人を設立することになりました。それが現在の日本耐震防災事業団です。

<次ページへ続く>

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