コラム

 公開日: 2017-08-21  最終更新日: 2017-09-04

【改定】 倒産 = 放置逃亡が、なくならない

このコラムは、より判りやすくするために2017年8月21日に改定した。

倒産=放置逃亡、なにが悪い、と開き直るパターンがなかなか、なくならない。

わたしは800件以上の倒産に関する相談に応じているが、誠実な経営者ほど贖罪意識にさいなまれることが多いので、
[倒産自体は決して犯罪ではない]、と説明するようにしている。

また最後の最後まで頑張ってしまって倒産の処理費用がなくなって、放置逃亡しか手段がなくなってしまった、いという方には、
[費用をかけて倒産処理をしなくても、それだけでは犯罪にはならない]、と話すことがある。

しかし、そのことは放置逃亡を勧めているわけでもなければ、「放置逃亡、なにが悪い」と開き直ることを容認しているわけでも決してない。
わたしの思いとしては、[倒産は犯罪(-もしくは倒産は犯罪に等しい-)]という負い目を、少しでも軽減したくて言っていることなのだが、正しく解釈されていないものかなぁ、と思うこともある。

倒産そのものは犯罪ではないとしても、
[倒産とは、商取引上では約束が守れなかったこと]、それは消えることはない事実なのだ。
そのことは、意図してやったことではなければ犯罪ではない(意図してやればそれは明らかに犯罪=詐欺になる)が、人として胸の張れることでは決してない。

倒産した経営者は立ち止まって、債権者に対して認めていただけるような倒産処理をすべきなのである。
それをすることは、倒産社長は自分自身をリセットすることができるからなのだ。
経済的にも精神的にもリセットすることができるからこそ、胸は張れなくても下を向かないでいられるようになり、再起もできるのだ。
それをしなければ、倒産社長はかなり長い間(…おそらくは、一生)贖罪意識から解放させることはないのだから。
そのために倒産後に精神的な安定が得られずに苦しんでいる経営者を、わたしは何人も知っている。
再起ということを意識するならば、必ず立ち止まって処理をしていただきたい、と心から願っているのだ。

さらに、経営者にとって倒産は債権者だけが問題なのではなく、
[家族問題なども重くのしかかってくる]倒産を、立ち止まって処理しないと、家族にとっても大きな問題を抱えることになるのだ。

お子さんが小さいときは、
・同じところに住み続けられない。
・住民票が移せない(転校できない)。
理由は、債権者から督促が来るようになるからだ。
倒産の事実を家族に正確に話せないと、家族間に亀裂が起きることは火を見るより明らかだ。
そうした面からも、「放置逃亡、なにが悪い」と開き直ることなく、立ち止まって処理していただきたいと切に思う。

放置逃亡がなくならない最大の理由は、[費用]だろう。
小規模零細企業は費用的に負担の少ない[少額管財]を実現しなければならない。
少額管財の[予納金]と[弁護士費用]などをあわせると、[150~200万円]はかかることだろう。
その初期段階では最低いくら費用を用意したらいいのか。
●予納金(少額管財)  23万円。裁判所に払う費用(概算)。多少の変動はある。
●弁護士費用(着手金)   5~20万円。
●当事務所費用(着手金)  5~10万円。
弁護士費用は案件によって幅があるが、長期の延払いにしていただける弁護士に委任することになる(すべての弁護士が応じるわけではないが)。

わたしはこれを死にもの狂いで用意した方がいい、と申上げてきた。
その理由は、[再起]のためである。
どうか、この言葉を真正面から受け止めていただきたい。

※これら、[倒産]や[破産]についての詳しい情報は、わたしのホームページ
  『倒産と闘う!』http://nitemare.jp/を参照してください

この記事を書いたプロ

内藤明亜事務所 [ホームページ]

経営コンサルタント 内藤明亜

東京都新宿区北新宿1-17-3 金元ビル202 [地図]
TEL:03-5337-4057

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
相談料金 報酬

当事務所は、主として小規模零細企業の[経営相談]、[経営危機相談]に対応しています。対応している形態は、大きくは[相談対応]と、[アドバイス顧問契約対応]と、[委任...

著作の無料ダウンロード

内藤明亜の以下の二冊の著作が、PDFにて無料でダウンロードしていただけます。版元のご厚意で、無料で提供できるようになりました。かなり前の著作なので、実情に...

 
このプロの紹介記事
中小零細企業の経営危機、倒産に対するサポートを行う経営危機コンサルタント、内藤明亜(ないとうめいあ)さん

倒産の危機に面した経営者の利益を守り、最適な対策をアドバイスする(1/3)

 経営危機に直面した経営者にとって、事業を継続するか、倒産を受け入れるかを判断するのは、とても困難な問題です。特に中小零細企業にとっては、身近に相談できる相手がいないこともほとんど。そんな時に力になってくれるのが、経営危機コンサルタントの内...

内藤明亜プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

自らの倒産経験を活かし、依頼人に寄りそった最適な対応が可能

事務所名 : 内藤明亜事務所
住所 : 東京都新宿区北新宿1-17-3 金元ビル202 [地図]
TEL : 03-5337-4057

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-5337-4057

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

内藤明亜(ないとうめいあ)

内藤明亜事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
【改定】 倒産の定義

“事実上の倒産”といい、“倒産状態”といい、倒産の定義は確定していないように思える。わたしは、倒産の定義を以...

[ 倒産の周辺 ]

小規模零細企業や個人事業者の倒産処理(最も多いケース) [放置]

年商1,000万円程度の小規模零細な事業体(会社や個人事業)は多い。年商500万円程度の零細事業体もかなりあるよう...

[ 倒産の周辺 ]

【改定】 ある倒産への道程(プロセス)

このコラムは、より判りやすくするために2017年10月16日に二度目の改定をした。その依頼人がわたしの事務所を...

[ 倒産の周辺 ]

【改定】 倒産処理の原則

このコラムは、より判りやすくするために2017年10月2日に改定した。放置逃亡などの処置とはいえない方法以外の...

[ 倒産の周辺 ]

【改定】 社長は離婚すべきか -連帯保証人とは

このコラムは、より判りやすくするために2017年9月18日に二度目の改定をした。この質問は根強い。経営危機コ...

[ 倒産の周辺 ]

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ