コラム

 公開日: 2015-12-28 

小規模零細企業の経営者の悩み ④[相談相手] 会計士に経営がわかるか

会計士とは、公認会計士と税理士の総称だという。以下、会計士と呼称させていただく。
この会計士は、果たして頼りになる存在だろうか。

事業経営者にとって、決算税務をやってもらうので会計士は経営がわかっていると思いがちだ。
ついつい経営に関する相談をしかけることが多いはずだが、満足のいく回答を得たことはあるのだろうか。
わたしは、十五年にわたる経営経験の中で、会計士を何回か替えたが、経営に関しては役に立つ意見を聞いたことはない。

そもそも、会計士になろうという気持ちを持っているということは、経営志向とは正反対のモティベーションだと思う。
具体的に言うと、会計士は、自らを経営の真ん中に置いて[資金繰り]、[人材育成]、[得意先との折衝]、[事業の将来性を測る]というような志向を持っているとは思えないのだ。
稀にそのような志向を持った会計士もいることだろうが、わたしはお目にかかったことはない。
経営マインドがあれば、そもそも会計士になろうとは思わないはずではないか。

会計士にとっての第一優先順位は、自らの顧問先との顧問契約の継続(顧問料の増額)だろう。経済原則でいえばそうなるはずだ。
その会計士に経営上の相談をしかければ、上の目的をはずすことをアドバイスすることは考えにくい。

次なる優先順位は、顧問先の業績をあげさせることだろう。
売上の無限拡大、利益率の無限上昇。すなわち、無限拡大再生産指向。
わたしのお付き合いした会計士の全てがそうだった。

会社の業績が上昇期であれば役に立つこともあるだろうが、停滞期、もしくは下降期にあっては役に立つ意見は聞けないだろうと思う。

わたしがお会いした会計士の方々は、資格を取得すれば将来的に安定するという考え方が支配的であった。
わたしの会計士に対する希望は、決算税務を通してその会社の将来的な可能性(よくなり得る可能性も悪くなり得る可能性も)を正確に導き出し、それに対する施策を一緒に考えていただけることだ。
経営者としてはその思いがかなわないのでずっと失望していたものだ。
経営危機コンサルタントになってからも会計士にはわたしの意見をぶつけ続けたが、あるところ以上は「それは経営者が判断すべきことでしょう」という言葉が一様に返ってきたものだ。

おそらくは、そのような志向ではなくアグレッシブでイノベイティブな会計士もいらっしゃることだろうが、残念ながらわたしはお会いしたことはない。

※これら、[倒産]や[破産]についての詳しい情報は、わたしのホームページ
  『倒産と闘う!』http://nitemare.jp/を参照してください。

この記事を書いたプロ

内藤明亜事務所 [ホームページ]

経営コンサルタント 内藤明亜

東京都新宿区北新宿1-17-3 金元ビル202 [地図]
TEL:03-5337-4057

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
相談料金 報酬

当事務所は、主として小規模零細企業の[経営相談]、[経営危機相談]に対応しています。対応している形態は、大きくは[相談対応]と、[アドバイス顧問契約対応]と、[委任...

著作の無料ダウンロード

内藤明亜の以下の二冊の著作が、PDFにて無料でダウンロードしていただけます。版元のご厚意で、無料で提供できるようになりました。かなり前の著作なので、実情に...

 
このプロの紹介記事
中小零細企業の経営危機、倒産に対するサポートを行う経営危機コンサルタント、内藤明亜(ないとうめいあ)さん

倒産の危機に面した経営者の利益を守り、最適な対策をアドバイスする(1/3)

 経営危機に直面した経営者にとって、事業を継続するか、倒産を受け入れるかを判断するのは、とても困難な問題です。特に中小零細企業にとっては、身近に相談できる相手がいないこともほとんど。そんな時に力になってくれるのが、経営危機コンサルタントの内...

内藤明亜プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

自らの倒産経験を活かし、依頼人に寄りそった最適な対応が可能

事務所名 : 内藤明亜事務所
住所 : 東京都新宿区北新宿1-17-3 金元ビル202 [地図]
TEL : 03-5337-4057

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-5337-4057

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

内藤明亜(ないとうめいあ)

内藤明亜事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
(根)抵当権設定の不動産の売却はできるのか

この問題も、[100のケースがあれば100の解決法がある]のであり、単純な問題ではない。以下、仮定のケースで解...

[ 倒産の周辺 ]

【改定】 Too Late,Too Large 「遅すぎ」かつ「大きすぎ」

※ このコラムは、より判りやすくするために2016年11月28日に改定した。わたしの事務所に相談に来られる方のほ...

[ 小規模零細企業の経営者の周辺 ]

【改定】 なぜ、【切迫倒産】が多いのか

※ このコラムは、「なぜ、希望の少ない倒産が多いのか」というタイトルで作成したものだが、より判りやすくするた...

[ 小規模零細企業の経営者の周辺 ]

【改定】 倒産に至るプロセス(過程)、フロー

※ このコラムは、より判りやすくするために2016年10月31日に改定した。800件を超える経営危機相談を経て、わた...

[ 倒産の周辺 ]

【改定】 倒産の判断はいつするのか ② (半年早ければ…)

※ このコラムは、より判りやすくするために2016年11月7日に改定した。先に、『倒産の判断はいつするのか ① (倒...

[ 倒産の周辺 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ