コラム

 公開日: 2016-03-30  最終更新日: 2016-04-14

代位弁済の組戻しと手続について


住宅ローンを滞納し、保証会社から代位弁済が行われると債権は保証会社に移ります。この代位弁済があってから6カ月以内なら、個人で民事再生法を申請することができます。
民事再生法が認可されると「組戻し」が行われ、自宅を残したまま、ほかの債務を整理することができます。住宅ローンの支払いは残りますが、有用な債務整理の方法のひとつです。

代位弁済があってから6カ月以内なら民事再生法を申請できる

住宅ローンを滞納し、金融機関に対して保証会社から一括弁済が行われると、債権は保証会社に移ります。今後、債務者は金融機関ではなく、保証会社と弁済について話し合うことになります。

保証会社が債務者に代わって金融機関に住宅ローンを弁済することを「代位弁済」と言い、代位弁済が行われると債権者は保証会社になります。

代位弁済があってから6カ月以内なら、個人で民事再生を申請することができます。民事再生を申し立てると、債権者が保証会社ではなく金融機関になります。つまり、代位弁済により保証会社に移っていた債権が、もとの金融機関に戻るということです。これを「組戻し」または「巻き戻し」と言います。

「組戻し」を利用すると、自宅を残すことができる

民事再生法の適用が認可されると「組戻し」が発生し、これまで通り住宅ローンを支払えるようになります。滞納した分については、別途再生計画案を作成し、裁判所より認可を受ける必要があります。

滞納分の返済期限は一般の再生債権と同様で、原則として3年間です。滞納時に発生した延滞金などを加えた金額を弁済していくことになります。

「組戻し」を使えば、自宅は残ります。任意売却や自己破産では、自宅を失うことになりますので、この点が大きく違うと言えるでしょう。

個人民事再生が認可されると、住宅ローン以外の全債務が免除される

個人で民事再生を申請し、認可されると「住宅資金特別条項」を利用できます。

「住宅資金特別条項」とは、一言でいえば「住宅ローンは従来通り支払い、それ以外の借金を整理できる条項」のことです。この条項により、住宅を手放すことなく債務を整理することができるのです。

個人での民事再生の手続きについてお話しします。

まずこの手続きは、弁護士を立てて進める必要があります。弁護士は、個人から民事再生の依頼を受けると、金融機関など債権者に対して受任した旨を知らせる受任通知(弁護士介入通知)を送付します。

その後、金融機関との取引履歴をもとに法定金利に基づいて計算がおこなわれ借金額が確定。弁護士は、返済金額や期間などをまとめた再生計画案などを裁判所へ提出します。裁判所が再生計画を認可し、「組み戻し」が行われます。

「組み戻し」が完了すると、住宅ローン以外の全債務の返済義務が免除されることになります。債務者にとってメリットの大きい方法と言えるでしょう。

➢ 任意売却後の住宅ローンの残債務はどうする?

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