コラム

 公開日: 2016-02-19  最終更新日: 2016-04-13

不動産の相続を共有名義にする意味とリスクについて


不動産を、共有名義で相続することはよくあることです。
共有名義にすることで、遺産相続のトラブルを回避できるケースもあります。しかし、共有名義にはデメリットもりますので、きちんと認識しておくことが大切です。
不動産を共有名義で相続すると、相続人全員の了解を得なければ売却することができないのです。
今回のコラムでは、不動産を共有名義で相続する際、注意すべき点についてご説明いたします。

不動産は法定相続人それぞれが使う権利を有していることに注意

遺産相続では、「遺産分割協議を経て、不動産を共有名義で相続することになった」といった状況になることがあります。

共有名義での相続とは、同一の不動産を複数の法定相続人で相続することをいいます。共有名義での相続は、実際よくあることです。

このとき、どんなことに注意するべきでしょうか。

モノと違って不動産は分割できません(ただし、土地は分筆登記をすれば可能)。例えば、法定相続人が2人いて、2分の1ずつ相続した場合、「不動産を半分だけ使う権利を持っている」という話になるかといえば、決してそうではありません。

つまり、法定相続人それぞれが不動産すべてを使う権利を持っているのです。書面上では、2分の1所有としても、持ち分には関係なく所有を主張できます。

共有名義で不動産を相続すると売却に時間がかかることもある

上述のように、不動産は分割ができない特殊な財産であるため、共有名義で不動産を相続するとトラブルが発生する場合があります。

トラブルが起きやすいのは、不動産売却時です。共有名義の不動産を売却するためには、共有者全員の了解を得る必要があります。この作業がなかなかうまくいかず、売却が進まないケースがあるのです。

特に、注意したいのは「相続人が多い場合」と「共有名義のまま次の相続が発生した場合」です。
相続人が多いと、了解を得るのに膨大な時間を要します。それに、ひとりでも了解しない相続人がいると、不動産売却の計画自体が頓挫することも考えられます。

共有名義のまま次の相続が発生すると、相続人の確定作業などが複雑になり、事務作業が煩雑になります。この作業を行政書士などの専門家に依頼する人も多いですが、数十万円の費用が必要になる場合もあります。

共有名義で不動産を相続するメリットとデメリットを把握しておくことが大切

共有名義の不動産を売却できた場合は、それぞれの持ち分に応じてお金を受け取ることができます。

売却金額が5000万円で法定相続人が2人なら、それぞれ2500万円ずつ受け取ることになります。

実際、相続の現場では、共有名義で不動産を相続することについて「メリットやデメリットを検討する時間がない」といったことがほとんどです。

共有名義で所有し続ける必要が必ずしもない、もしくは共有名義で所有し続けることが適切でないと思われるのであれば「代償分割」により、共同相続人のうち一人が不動産を相続し他の相続人に代償金を支払う方法をとることによってトラブルの発生を防げる場合があります。不動産の専門家と税理士等の専門家が共同して解決にあたることができます。

「いったん共有名義にすると、売却時などには多くの事務作業が必要になる」ということを、ぜひ覚えておいてください。

➢ 相続した不動産を売却する際の流れ

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