コラム

 公開日: 2011-05-02  最終更新日: 2011-05-09

健保組合、8割が積立金取り崩し 民間調査、08~10年度

日本経済新聞
大企業の従業員らが加入する健康保険組合の約8割が2008~10年度に積立金の取り崩しを実施したことが大和総研の調査でわかった。
積立金取り崩しでは赤字を補えず、企業と従業員が負担する保険料率を引き上げた健保組合も全体の3割以上にのぼった。
高齢者医療制度への資金拠出の増加などで、財政が急速に悪化したとみている健保組合が目立つ。

大和総研が3月までに健保組合にアンケート調査を実施し、 270組合から回答を得た。
それによると、全体の80%にあたる215組合が 08~10年度の3年間に、少なくとも一度は積立金の取り崩しを実施していた。同時期に一度でも保険料率を引き上げた健保組合は32%にのぼった。

財政の悪化に直面した健保組合はまず積立金を取り崩すが、それでも赤字を補えずに保険料率の引き上げで収入を増やそうとする健保組合が多いことを裏付けた。

財政に影響を与えている要因としては、97%が高齢者医療制度への拠出金の増加を挙げた。加入者らの医療給付費の増加を挙げた健保組合も66%を占めた。
医療費を抑える対策では53%の健保組合がレセプト(診療報酬明細書)の審査強化を実施している。

健保組合は4月1日時点で全国で1447 組合がある。
地方自治体が75歳以上を対象に運営する高齢者医療制度への拠出金の総額が前年度比1割増えるなど支出が膨らんでおり、健康保険組合連合会がまとめた11年度の予算では、9割の健保組合が赤字を見込んでいる。
(以上、記事より)

以前より公的年金・保険制度に関する近況をお伝えしていますが、2011年年度の健康保険組合予算でも、健保組合のほとんどが赤字を見込んでいる厳しい状況が続くようです。

現に4月納付分の保険料より引き上げされた健保組合も多く、協会けんぽより保険料が低いことも加入者のメリットのひとつであったところが、メリットを感じられない状況にもなってきています。

加入者の医療給付費の増加という点では、日頃、各社の保険給付手続きに関わっている立場として、明らかに「傷病手当金」に給付請求が増えてきていると感じます。

メンタルヘルス(心の健康)を保つのが難しくなっているのか、特に「精神疾患による休業」に伴う給付請求が圧倒的に増えています。

この病気での療養は、外的疾患と異なり、回復と療養を繰り返す傾向があり、その分、給付請求が増えることとなります。

医療費負担を少なくするために、もちろん健康な状態で仕事に就いてもらうためにも、企業には事前対策や予防に係る施策を求められる時代であるといえそうです。


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