コラム

 公開日: 2014-06-09  最終更新日: 2014-07-31

タバコ休憩を制限したい


喫煙休憩の多い社員への対応についての質問です。

社内全面禁煙で、喫煙者は一定の喫煙場所で吸うことになっています。
喫煙する社員が1日に何度も喫煙休憩に席を立つことがあり、業務に支障がでていると感じます。
非喫煙者からの不満も強いため、1日の喫煙休憩回数を制限しても問題ないでしょうか。

2003年の受動喫煙防止をうたった健康増進法の施行以来、社内禁煙・分煙の流れが強まり、今では就業時間中の喫煙は多くの企業が抱えている課題の一つといえます。

過去の判例では、「従業員に喫煙をする権利があるかという点において『喫煙の自由』は憲法13条の保障する人権に含まれるものの、必要性と合理性がある場合には制約することができる」とされています。

就業時間中、従業員は職務に専念する義務があるため、就業規則等で喫煙の回数を決める等、ある程度制約することは可能と考えます。ただし、喫煙時間もトイレ休憩と同じと捉えれられる一面もあり、喫煙自体を制限することは難しいでしょう。

一例として「喫煙者は採用しない」という企業方針を明確に打ち出す企業もあり、応募者の面接時には必ず喫煙の有無を確認しているようです。

喫煙者を採用しない理由は、作業効率の低下や喫煙場所への投資が利益を圧迫するほか、喫煙習慣のある従業員だけに喫煙休憩を認めることで職場に不公平感が生じるからとのことです。

ちなみに喫煙時間のロスを賃金で試算してみました。

喫煙者の1時間の時間単価:1,500円、1回の喫煙時間:5分~10分、1日の喫煙時間:30分~60分と仮定した場合、1日あたりの賃金額で750円~1,500円、1ヶ月では15,000円~30,000円に相当します。(1ヶ月20日計算)

つまり、最も短い時間で計算を行っても、1ヶ月15,000円の無就労時間に対する賃金が支払われていることになります。

ただ、工場等での時間作業と異なり、複雑な事務処理や、企画・立案、調査等の業務は、机に向かっているから仕事が捗るとは必ずしもいえず、喫煙時間を直ちに無就労時間と判断するわけにもいかず、判断基準が難しいところであるのは否めません。

健康増進法の概要(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/12/dl/s1202-4g.pdf

★オフィシャルページ【人事・労務の玉手箱】
http://www.nari-sr.net


この記事を書いたプロ

社会保険労務士法人スマイング [ホームページ]

社会保険労務士 成澤紀美

東京都渋谷区幡ヶ谷2-14-9 ヤナギヤビル4F [地図]
TEL:03-6300-0485

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
なりさわ社会保険労務士事務所 成澤紀美さん

元システムエンジニアならではの視点で、IT業界の人事労務の問題を解決します(1/3)

 新宿から京王新線で2つめの幡ヶ谷駅から徒歩1分。代表の成澤紀美さんを中心に、ほとんどが女性スタッフで構成される「社会保険労務士法人スマイング」は、とくにIT業界に特化して、人事労務のさまざまな問題に取り組んでいます。実は成澤さん自身が、も...

成澤紀美プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

IT業界の人事・労務トラブル解決、就業規則に強み

事務所名 : 社会保険労務士法人スマイング
住所 : 東京都渋谷区幡ヶ谷2-14-9 ヤナギヤビル4F [地図]
TEL : 03-6300-0485

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-6300-0485

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

成澤紀美(なりさわきみ)

社会保険労務士法人スマイング

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
プロのおすすめコラム
社労士業務の専任担当者、給与計算実務経験者を募集中です

現在、業務拡大に伴い、社会保険労務士業務である各手続専任担当者と、給与計算業務担当者を募集しています。!...

月に一度、金曜日が半休という制度を導入している企業
イメージ

長時間労働の是正など、企業は多様な働き方ができる環境の整備が求められきており、社員が働きたくなる職場環境の...

[ 人事・労務 ]

不祥事を抑制する、会社の「価値観」の共有
イメージ

大企業を始めたとした企業の不祥事のニュースが絶える事がありません。なぜ、不祥事は繰り返されるのでしょうか...

[ 人事・労務 ]

働き方は量より質へ
イメージ

長時間労働、過重労働が問題になる中、在宅勤務を活用し、場所に捉われない働き方=モバイルワークを、企業が積極...

[ 人事・労務 ]

大学の就職内定率は、過去2番目の高水準
イメージ

文部科学、厚生労働両省の調査によると、来春卒業予定の大学生の10月1日時点の就職内定率は、前年同期比4.7ポイン...

[ 人事・労務 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ