コラム

 公開日: 2013-01-03  最終更新日: 2014-07-31

2013年の改正ポイント

昨年後半から続いた労働者派遣法や労働契約法の改正に続き、4月からは高年齢者雇用安定法の改正が施行され、さらに労働契約法では有期雇用者の無期雇用転換が適用されていきます。

人事労務管理で必要とされる今年1年の動きを抑えておきましょう。

【復興特別所得税が課税:1月~】
東日本大震災からの復興に向けて「復興特別所得税」が、1月以降の所得税に対し今後25年間課税されます。

これは社員給与から源泉所得税率×102.1%の所得税を毎月徴収し納付するものとなり、平成25年1月以降の源泉徴収税額表にあてはめて算出するか、給与計算ソフト上で自動的に算出される形になります。

この課税は、平成25年1月以降に支払われる給与等が対象となりますので、平成24年12月までに確定した給与等で未払いのものは従来の所得税率により計算されます。

個人事業主に対し業務を委託している場合は、相手方からの請求内容にご注意ください。

復興特別所得税(源泉徴収関係)Q&A
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/fukko/pdf/02.pdf

平成25年分 源泉徴収税額表
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2012/01.htm


【1,500 万円を超える給与等の所得控除額:1月~】
給与等から控除される所得税額は、給与等の収入金額に応じた一定の算式により算定されていましたが、1月以降は、給与等の収入金額が1,500 万円を超える場合は、給与所得控除が245 万円の定額となります。

つまり今年の年末調整時に、給与等の収入金額が1,500万円を超える場合の控除額が昨年より少なくなるため、確定年税額が多くなる事になります。


【特定の役員等に対する退職所得控除後の残額措置を廃止:1月~】
特定の役員等に対し退職手当等(特定役員退職手当等)を支払う際、退職所得の金額計算については、退職所得控除額を控除した残額を2分の1する措置が廃止されました。

退職所得の金額は、特定役員退職手当等の収入金額から退職所得控除額を控除した残額となり、これにより、退職手当に課税される所得税額が多くなる事になります。


【所得税の特例納付時期の変更:1月~】
給与等の支払人数が常時10 人未満の場合に、年2回にまとめて納付する事ができる「所得税の特例納付」について、平成24年7月~12月に支払った給与等に対する所得税の納付期限が1月20日となります。


【労働者派遣法】
グループ企業内への派遣を8割までに制限する、派遣料金と賃金の差額部分にあたるマージン率等の情報提供、派遣料金額の明示は、昨年10月の法改正以降に終了する事業年度分から情報提供の対象となります。

既に事業年度が終了している企業を除き、3月末を事業年度末としている多くの企業では、4月以降速やかに公表する必要があります。

労働者派遣法改正に関するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/haken-shoukai/kaisei/05.html


【労働契約法)無期雇用への転換:4月~】
4月1日以降に開始する有期労働契約が通算で5年を超えて反復更新された場合は、労働者の申込みにより、無期労働契約に転換します。

無期労働契約の労働条件(職務、勤務地、賃金、労働時間など)は、労働協約・就業規則・個々の労働契約がない限り、直前の有期労働契約と同一となります。

労働協約・就業規則・個々の労働契約を締結することにより労働条件の変更は可能ですが、変更前と同じ職務内容で無期転換後の労働条件を低下させることは、無期転換を円滑に進める観点から望ましいものではないとされ、無効となる可能性が高いと考えます。


【労働契約法)不合理な労働条件を禁止:4月~】
有期契約労働者と無期契約労働者との間で、期間の定めがあることにより不合理に労働条件を相違させることが禁止されます。

これは賃金や労働時間等の狭義の労働条件だけでなく、労働契約の内容となっている災害補償、服務規律、教育訓練、付随義務、福利厚生など、労働者に対する一切の待遇が含まれます。

不合理などうかの判断は、以下を考慮して個々の労働条件ごとに判断され、とりわけ、通勤手当・食堂の利用・安全管理などについて労働条件を相違させることは、下記を考慮した上で特段の理由がない限りは合理的とは認められないとされます。

1)職務の内容(業務の内容および当該業務に伴う責任の程度)
2)当該職務の内容および配置の変更の範囲
3)その他の事情


【高年齢者雇用安定法)60歳定年の取り扱い:4月~】
現在、定年年齢を定めている場合は60歳を下回る事ができず、また65歳未満の定年年齢を設けている場合は、65歳まで定年を延長するか、継続雇用制度を設けるか、定年を廃止するかのいずれかの措置をしなければならないとされています。

4月からは、継続雇用制度に対し労使協定により一定の雇用基準を定めていたものが原則禁止となります。

ただし経過措置として、老齢厚生年金(報酬比例部分)の受給開始年齢に到達した者については、一定の雇用基準を引き続き利用できるものとなります。


また継続雇用制度の対象となる高年齢者が雇用される企業の範囲を、自社に限らずグループ企業まで拡大する事ができるようになります。

高年齢者雇用安定法の改正概要
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/koureisha/topics/dl/tp0903-gaiyou.pdf

高年齢者雇用安定法Q&A
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kourei2/qa/index.html


いずれの変更も、適用されてから対応するのでは時すでに遅いとなりますので、適用開始前までに自社の運用方針等を決定し、就業規則や関連労使協定の整備が求められます。


★オフィシャルページもご覧ください
http://www.nari-sr.net/




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