コラム

 公開日: 2012-11-07  最終更新日: 2014-07-31

【就業規則完全マニュアル】服務規律(4)休日の携帯電話による業務指示への対応

※『伸びてる企業・元気な企業の就業規則』完全マニュアルより

【今回のポイント】
1.業務の緊急性・必要性に応じて、帰宅後や休日の対応を指示する
2.利用機器は会社から貸与し、対応する頻度は限定する


服務規律では情報機器の私用禁止と合わせて、携帯電話の利用についても規定をします。

具体的には、業務時間中に携帯電話の私的利用を禁止する事と、休日の携帯電話による業務指示への対応について定めておきます。

業務時間中の私的利用は、会社の許可なく行わないようにし、利用する事があっても常識的な範囲内で短時間で済ますようにします。

よく問題になるのは、帰宅後や休日に携帯電話の電源を入れておき、いつでも待機していなければならない場合に、これが労働時間にあたるのかどうかが判断の迷うところになります。

携帯電話は、基本的にいつどこにいてもつながるため、社員からすれば、帰宅後も休日もいつ電話がかかってくるか分からないため、心理的負担がある事は否めません。

医師のように、業務上の緊急性が高い場合には常時対応する事が求められますが、本当に休日も対応が必要な業務なのかどうかも判断が求められます。

帰宅後や休日も携帯電話への対応を求める場合には、就業規則で根拠を定め、また社員の不利益な条件についての対処も必要となります。

1)業務上必要があること

関わる業務の中で、どこまで緊急性を求められるのか、どこまで対応する必要があるのかで判断をします。

2)個人の携帯電話ではなく、会社が貸与した携帯電話とする

業務上の必要性から、帰宅後や休日の携帯電話対応を求める以上は、会社が貸与した携帯電話とするのが適切です。

3)帰宅後や休日対応の頻度を限定する

いくら業務上の緊急性が高いとはいえ、365日・24時間対応では社員の心理的負担が大き過ぎるといえます。
対応については、例えば休日なら月2回など一定時間や回数を設けるべきでしょう。

4)不利益を解消するため一定の手当を支払う

帰宅後や休日の対応を求めるとはいうものの、時間や場所まで拘束するものではないため、携帯電話の電源を入れている間中、必ずしも使用者側の指揮命令下にあるというわけではなく、労働時間に該当するとはいえません。

とはいえ、心理的な拘束があるのも事実である事から、代償的な措置として一定額の手当を支給する方法をとります。

手当額は、どの程度の拘束性があるかにもより金額を設定すべきと考えますが、宿日直手当の再定額に関する行政通達※を参考にした場合、1時間あたりの最低賃金額に1日の所定労働時間の3分の1の時間をかけた額とするのも一つの考え方になります。

※ 監視または断続的労働について労働基準監督機関の許可を受け、宿日直勤務を行なう場合、「宿日直手当」の最低額は、当該事業場勤務の同種労働者への支払賃金の一人一日平均額の3分の1以上の額とする。

規定例
第●条
1.社員は、就業時間中に会社の許可なく、個人の携帯電話等の情報機器を私的に利用してはならない。
2.会社は、社員に対し、業務上の必要性がある場合に緊急連絡手段の確保のため、就業時間外及び休日に携帯電話等の情報機器を貸与し、その電源を入れておくよう命じる事がある。
3.前項の規定により、携帯電話等の情報機器の貸与を受けた社員は、その情報機器類を私的に利用してはならない。


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