コラム

 公開日: 2012-08-08  最終更新日: 2014-07-31

過労死認定111社、半数なお長時間残業容認

東京新聞より
2000年以降に労働基準監督署や裁判所が社員の過労死や過労自殺を認定した企業のうち、本紙が把握できた111社について残業時間の上限を調べたところ、約半数の54社で依然として月80時間(いわゆる過労死ライン)以上の残業を認めていることが分かった。社員の働き過ぎを抑制する動きは鈍い。

本紙は111社の過労死があった本社もしくは支店について、労使が結んだ最新の「時間外労働・休日労働に関する協定(三六協定)届」を情報公開するよう労基署の上部機関である労働局に請求。

開示資料によると、月当たりの残業の上限が長いのは、NTT東日本の258時間や大日本印刷市谷事業部の200時間、プラント保守大手「新興プランテック」の180時間、ニコン、JA下関、東芝電機サービスの各150時間など。これらを含め100時間以上は27社あった。

労働組合のある58 社の月平均は約93時間。労組のない53社は約64時間で、労組のある企業の方が長時間労働を容認する傾向が浮かぶ。

本紙は111社に労務管理のアンケートも行い、26社から回答を得た。

現行制度は、企業が労基署に届け出る三六協定の残業時間について「月45時間、年 360時間」までという制限があるが、特別な事情があれば、半年間はいくらでも延長できる。

こうした制度の見直しについて26社からは「企業ごとの状況や立場が異なるので一律的な見直しは困難」(製造業)「企業モラルの問題」(外食産業)などの回答があった。

労働問題に詳しい森岡孝二・関西大教授(企業社会論)は「過労死があった後も、長時間の三六協定を労基署に受理させている厚生労働省の考え方と、それを許している法制度に問題がある」と指摘する。

過労死の認定基準について厚労省は「発症前1ヵ月におおむね100時間か、2~6ヵ月におおむね月80時間を超える残業は業務との因果関係が強い」と通達している。この通達の「おおむね月80時間を超える」という表現について、本紙は労働問題に詳しい弁護士の意見を参考に「月80時間以上」と解釈して報道している。
(以上、記事より)

長期間にわたる長時間労働と過労死に因果関係が強いとされています。

労働基準法では労働時間を原則として1日8時間、1週40時間までと制限をしている一方で、労使協定を締結し届け出を行う事で、この労働時間の制限を一定範囲まで延長する事ができるとしています。
いわゆる36(サブロク)協定といわれるものです。

企業活動の中で労働時間を法律の制限内に抑えるというのは実質難しく、大なり小なり長時間労働になる事はあり得るわけです。

一時的に長時間労働になるのではなく長期間にわたり恒常的に過重労働が続いていると、労働災害も起きやすくなり、病気やケガ・メンタル不全を引き起こしやすい環境になってしまうところに問題が隠れています。

人的余裕をもってというのは理想的ではありますが、企業規模を問わず、それほど余裕をもって業務にあたっているわけではありません。
業種によっては慢性的に人手不足とされ、一人あたりの労働時間は長くなってしまいます。

企業も社員一人一人の働き方について様々な工夫をし努力をしています。

労働関連の法律は、今回の労働契約法の改正も加え、10月から改正施行される労働者派遣法など、今後さらに企業に厳しいものとなっていくのは必至です。

法律で制限を加える事が必ずしも労働者保護になるとは限りません。

個々の労働者と企業との間で、対等な立場として双方で労働条件を決定し労働契約を取り交わしていけるようになれば、労働者保護とかモンスター社員とかも解決できると思えるのですが。


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