コラム

 公開日: 2012-04-26  最終更新日: 2012-05-14

【就業規則】就業規則と労使協定の関係(2)

労使協定と労働協約の関係について。

【今日のポイント】
1.労使協定は労働基準法を根拠とするもので、労働者と使用者との間の約束事。協定の締結を要件に「労働基準法に違反しない」という免罰(罰を免れる)効果がある。労働基準法の要求する事項に限られる。

2.労働協約は労働組合法を根拠とするもので「使用者と労働組合との書面による協定」。労使双方の合意と一方的な変更や協約破棄等は認められない。労働者の要求に関するすべての事項が協約の対象となる。


労使協定は、労働基準法を根拠とするもので、労働者と使用者との間の約束事です。

また労使協定の締結を要件に「労働基準法に違反しない」という免罰(罰を免れる)効果があります。

この免罰効果とはどういった事を指すのでしょう。

企業は、労働基準法に基づいた就業ルールを設け、労務管理を行わなければいけないのですが、1日8時間、1週40時間までしか労働させてはならず1分でも超えたら違反であるなどとなると、実質的に企業経営は成り立っていきません。

とはいえ、労働基準法の制限を超えて労働させると、直ちに法律に違反する事となり、場合によっては罰則が適用されてしまいます。

このような法律に違反する行為と、法律の罰則が適用されるのを逃れる(罰を免れる)ために必要とされるのが「労使協定」になります。

ただし、労使協定には、上記のような免罰効果があるだけで、現実に労働者に具体的な業務の指示をするためには、例えば時間外労働や休日勤務のように、就業規則等の根拠が必要とされます。(S63.1.1基発第1号)

対して労働協約は、労働組合法を根拠とするもので「使用者と労働組合との書面による協定」になります。
労使双方の合意と一方的な変更や協約破棄等は認められません。

労働組合が協約締結の主体となるため、労働者の過半数未満しか加入していない少数組合員の組合であっても協約の締結権があります。

労働協約は、協約を締結した労働組合の組合員のみが拘束されますので、他の労働組合の締結した労働協約は、自分たちの組合員には適用されません。

ただし例外的なものとして「一般的拘束力」というのがあります。

これは1つの事業場で同種の労働者のうち75%以上の労働者に労働協約が適用される事となった場合に、同じ組合に加入していない他の労働者に対しても、自動的に労働協約の締結内容が拡張されて適用となる形をいいます。

この場合、拡張適用されるのは、労働協約のうち「規範的部分」とされる労働者の待遇に関する部分(賃金や労働時間・休日など)で、労働組合と使用者の関係である「債務的部分」には適用されません。

とはいえ、労働基準法を根拠とする協約が締結されると、これは他の労働者にも適用される事となります。

例えば、少数組合が変形労働時間制導入反対と叫んでいても、労働者の過半数が加入している労働組合が変形労働時間制について労働協約を締結すると、そこに加入していない少数組合も、締結された内容に拘束されることになります。

労使協定と労働協約は、効果も拘束力も異なるのです。


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