コラム

 公開日: 2012-02-08 

【雇用】同じ職場で5年超「無期雇用」転換義務づけ 労働契約法改正案

産経ニュース
同じ職場で5年を超えて働く有期契約のパートや派遣社員を契約期間を限定しない「無期雇用」に転換するよう義務づける政府の労働契約法改正案の概要が7日、分かった。
改正内容の一部について施行を公布から1年以内とし、猶予期間を置く方向を示したのが柱。雇用の固定化により負担増となる企業側に配慮した。

非正規労働者の増加に歯止めをかけ、雇用を安定化させるのが狙い。労働基準法は有期雇用について、1回の契約で働ける年数を原則3年以内と定めているが、契約更新を重ねた場合の上限規定はない。

このため、実際には契約更新を繰り返し、正社員と同様の仕事をさせる例も多く、有期契約労働者側から処遇に対する不満や雇い止めの懸念を指摘する声が上がっていた。

改正案は、有期雇用の通算期間の上限を「5年」に設定。
通算期間がこれを超えれば、労働者の申し出により、企業は同じ労働条件で無期雇用への転換を認めなければならない規定を盛り込んだ。

連続する有期契約の間に6カ月(直前の契約期間が1年未満ならその2分の1の期間)以上の空白(クーリング)期間があった場合は、通算期間がそこで一度リセットされ、クーリング期間後から積み上げをやり直さなければならない。

有期雇用の更新についても、勤務実態が無期雇用者と同じだったり、雇用が続くと労働者に期待させていたりした場合は、合理的な理由がなければ会社側は拒否できない規定を設ける。

平成22年の統計によると、役員を除く全産業の雇用者約5111万人のうち、非正規労働者は3割の約1756万人。さらに非正規労働者の7割近い約1200万人が雇用契約に期限がある有期契約労働者となっており、処遇改善が課題となっている。

ただ、経済情勢に応じて有期雇用を調整する企業にとって雇用の固定化は負担増につながる。法改正により、契約満了前に雇用を打ち切る「雇い止め」がかえって増えるとの指摘も出ている。
(以上、記事より)


昨年12月26日に労働政策審議会労働条件分科会から公表された報告書の内容が、ほぼそのまま改正案として盛り込まれたようです。

有期雇用は、企業の人件費抑制の調整弁といわれたりします。

現実としては、確かに人件費を調整するために活用するという一面があるものの、正社員雇用だけではまかなえない人員を補助したり、働く側も有期雇用を希望したりと、人材活用には多様な面があります。

ただ最近の傾向として、以前に増して、正社員雇用を希望する方が増えてきているのは事実のようで、市況もあってか、ハローワークのパート社員求人でも期間雇用は敬遠されるとの事でした。

ではなぜ企業は期間雇用者を利用するのか。

人件費抑制だけが目的ではありません。

いわゆる「問題社員」が増えているのも理由のひとつといえます。

労働者保護が前提である労働各法は、企業を守ってはくれません。

企業がより良い労働環境を作ろうと努力をしても、労働者としての義務を果たさず、自己の権利を主張するばかりの社員が増えてくると、企業防衛の意味でも有期雇用を選択する事にもつながるのです。

年齢も性別も考え方も異なる者が集まる場である労働環境には、様々な側面があって当然です。

今回の改正案が施行されると、雇用期間が5年を超える期間雇用者の正社員転換義務を懸念し、雇用契約満了での「雇い止め」が増えるのは確実といえ、法改正の主旨が活かせるものとなるのか注目されます。


労働政策審議会労働条件分科会資料(H23/12/26)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001z63l-att/2r9852000001z67c.pdf
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001z63l-att/2r9852000001z67j.pdf


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