コラム

 公開日: 2016-10-16 

町の秩序を守るための12の分類「用途地域」

用途地域を知ればどのような街が作られるか分かる

建物を建てるとき、好き勝手に建物を建ててしまうと、住宅街の中に超高層ビルができたり、高さの揃わない建物が並び日当たりが極端に悪くなったり、密集させすぎると火災などの災害時に被害が大きくなってしまいます。

その為、国や地方自治体は日本の国土全体をどのような地域とするか、都市計画というものを定め、その中で市街化を進める地域には用途地域といって、建物などの用途を制限し、合理的で調和のとれた街づくりを促します。


この「好き勝手な建物が建たないための最低限のルール」は、用途地域だけではありません。他には、容積率や建ぺい率、建物の高さなどにも制限される項目が設定されています。

用途地域は、無秩序に市街化が進むことを抑制するためのもので、割り当てた用途地域に応じて、その地域ではなにを目的に市街化を推進するかがわかります。

誰がどうやって分けているの?

用途地域は、都市計画法に基づく都市計画によって決められています。都市計画は決める手段は様々ですが、主に県知事や市長によって決定されます。

都市計画によって、まず「都市計画区域」「”準”都市計画区域」「両区域外」の3つに分けられます。このうち、「都市計画区域」はさらに「市街化区域」「非線引区域」「市街化調整区域」の3つに分割されます。


このうち、どんどん建物を建てていこうという方針で進められ地域が「市街化区域」にあたり、用途地域は主にこの「市街化区域」を対象にして作られたものです。

用途地域は大きく3種類、全部で12種類に分けられる

それでは、実際にどのように分かれているか見てみましょう。用途地域は大きく住居系・商業系・工業系の3種類に分けられます。そこから更に細かく分けられ、全部で12種類に分割されます。

これによって、閑静な住宅街や工業地帯などが棲み分けられ、住宅の隣に超高層ビルや工場が建つなど生活環境が悪化することが防げるのです。以下に、12の用途地域をまとめました(クリックで拡大)。


大雑把にいえば、低層・中高層住居専用地域は良好な住環境を保護する地域で、閑静な住宅街を形成するよう商業施設や工業施設がきつく制限されます。一方で、派出所など公共性が高く場所を選んではいけない施設はどこにでも建てられます。

具体的には、低層・中高層住居専用地域において、イメージとして”落ち着いた”店舗であれば許されますが、事務所やホテル・旅館は基本的に不可となっています。逆に、安全性などを確保するため工業専用地域に住宅は建てられません。

遊戯施設や風俗施設は、主に準住居地域・近隣商業地域・商業地域・準工業地域に認められ、商業の利便性を確保するための地域と、それに近しい地域に限定しようとしています。

最も閑静な住宅街「第一種低層地域」

住宅購入の際、自分が気になっている地域がどの用途地域に属しているかを知り、対象の用途地域がどのような地域かも知らなければなりません。ここでは、閑静な住宅街が多い「第一種低層地域」についてみてみます。

住宅はもちろん、店舗や事務所がある兼用住宅も一部認められます。また、幼稚園・小中学校(大学などは不可)や図書館、老人ホームが建設できます。店舗や事務所、ホテル、商業施設、工業施設は基本的に不可で、病院も建てられません。


病院や大学も不可能で、(兼用住宅以外の)店舗や事務所もなく、かなり厳しい制限を課した住居専用の地域といえます。また、住宅を建築する場合にも、高さ制限や日影規制も他の地域より厳しく、その名の通り低層住宅がメインとなります。

閑静な住宅街を実現する地域ですが、病院も銀行、コンビニもないため、日常生活においての利便性は失われているといえるでしょう。

また、第一種低層地域だから静かというわけではなく、例えば第一種低層地域の端の方に家を買った場合、隣の地域がどのような地域かも見ておかなければなりません。

規定の範囲内であればどの地域を選択するかは自由ですので、それぞれの用途地域の制限の違い・特徴は知っておきましょう。

住宅購入前の用途地域チェックは必須!

用途地域によって、その街の雰囲気は大きく変わります。自宅やその周辺も含めて用途地域を確認しておく方がよいでしょう。

自宅の用途地域だけでは、例えば商業地域と住宅地域の境界線付近に自宅があった場合に思っていた住環境と違うことになりかねません。また、将来にどのような建物が建つのかを想定できればそれだけで暮らしやすさも見通せるでしょう。


ただ、用途地域は未来永劫変わらないわけではなく、時代の要請などに応じて順次移り変わっています。その点には注意しておきましょう。

用途地域を確認するためには自治体の都市計画課などにいけば閲覧できますが、インターネットでも公表されている自治体も多いので、チェックしてみてくださいね。

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用途地域による制限(市街化区域)
都市計画による国土の分割

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