コラム

 公開日: 2016-07-29  最終更新日: 2016-10-05

【7つの不動産価格】不動産価格の基本となる「公示地価」とは?

不動産は大きな金銭が動く取引、その物件価格に納得して購入したいものです。しかし、分かるようで分からない不動産価格、なんとなくモヤモヤされている方もいらっしゃるでしょう。ここでは少しでも疑問が解消されるよう、丁寧にご説明しています。

不動産価格は7つもある?価格の種類も計算手法も多種多様

まずは全体像をつかみ、不動産価格との距離を縮めましょう。


実は、(分け方にもよりますが)同じ不動産に対してたくさんの価格があるのです。上の表の通り、「公示地価」「基準地価」「相続税路線価」「固定資産税評価額(土地・家屋)」「積算価格」「販売価格」「取引価格」の7つです。

また、これらの価格の出し方にも複数の計算方法があります。どの手法が優れているということはなく、またそれらは目的に応じて使い分けられ、適する方法が用いられているのです。

さらには、理論的には正しくとも実際の取引価格にすべて反映されるものでもなく、売主や買主の事情によって価格は左右されます。不動産には複数の価格があることが当たり前の世界なのです。

今回は、これらの7つの価格の中から、土地の価格の基本となる「公示地価」について見てみましょう。

税金の基準であり売買取引の参考値「公示地価」

公示価格とは、国土交通省が「1㎡当たりの土地の価格」を毎年3月(評価時点は1月1日)に発表します。この価格は、路線価や固定資産税評価額の基準となっており、「公に示す価格」という通り広く一般に周知され、不動産価格の基本となる「目安価格」といえます。


また、実際の取引時にも参考にするよう法律で定められています。つまり、完全に売主・買主間での自由な取引が公的に認められているわけではないのです。具体的には、地価公示法の第1条の2では、土地の取引を行う者の責務として、公示地価を指標として取引を務めるよう謳われています。

土地取引は大きな金額が動く取引であり、一定の制約を課すことは理解できます。しかし実際のところ、公示地価とかけ離れた取引が行われていることは少なくなく、また、あまりに公示地価を押し付けると自由競争を阻むことにもなりかねず、「くれぐれも適正な取引に努めてください」とメッセージを送っているのだと感じます。

徹底した公正中立。都市計画区域内を中心として標準地を選ぶ

では、公示地価はどのように決められるのでしょうか。公示価格を決める土地である「標準地」は(年によって異なりますが)全国で2万~2.5万地点とお考えください。すべての土地は膨大な数がありますので、全国津々浦々というわけにはいかず、標準的な時点をピックアップするのですね。


具体的には、都市計画法によって都市施設計画や土地利用の規制の対象とされる区域である「都市計画区域内」を主な対象とします。その中で、同じ用途で使われる地域から形状などを考え、その地域で標準的と考えられる地点が毎年見直されます。つまり、特殊な土地を除外するのです。

客観性重視!不動産鑑定士が複数人で評価する

価格の算定には、地価公示法に基づき、1つの基準地点に2人以上の不動産鑑定士が別々に評価します。不動産鑑定士の具体的な計算方法は、不動産の鑑定評価(国土交通省)に細かく規定されています。

詳細を理解する必要はありませんが、大切なのは不動産鑑定士という国家資格を持つ人のみが、厳格に定められた鑑定方法に従って、不動産の価格を試算しているということです。

さらにそれを土地鑑定委員会(国土交通省)という場で、実際の取引事例や、これからその土地が生む収益予想、ほかの地域とのバランスなど総合的に判断して決定します。


単純に不動産鑑定士が出した評価額の平均値をとるのではなく、土地価格の基本となる公示地価はしっかりとプロセスを踏み決定されるのですね。そして、取引事例を参照する際にも特殊な取引は除外します。取引価格の土台ともなる公示価格、徹底してイレギュラーな要素を排除するのです。

尚、繰り返しますが公示価格は土地の価格です。標準地に住宅やマンションが建っていても、それらを無視して「更地」とみた時の土地本来の価格を算出することにご注意ください。

公示地価はもちろん、鑑定評価書まで誰でもチェックできる

公示地価は「国土交通省地価公示・都道府県地価調査(国土交通省)」でチェックできます。ここには公示地価はもちろんのこと、地積(土地の面積)や利用現況、給排水や前面道路の状況など基本的な情報はほとんど揃っています。

さらに、不動産鑑定士による「鑑定評価書」も閲覧できます。2人以上で評価するため、2枚以上が添付されており、微妙に評価の数値も異なっています。


そして、評価地点の周辺地域における実際の取引価格も公表されています。これは国土交通省が不動産の取引当事者を対象に実施したアンケート調査などを基に集計しており、公的機関が実際の売買取引情報をここまで公開するのは、このサイトくらいでしょう。

「なぜこの土地は安いの?」その理由を”知る事”が成功に繋がります

「不動産の価格の成り立ちなんて知る必要があるの?」と感じられる方も多いかもしれません。しかし、価格の成り立ちや意味を理解する事は、あなたの「不動産鑑定眼を養うこと」に繋がるのです。

土地の価格が安い場合には必ず理由があり、「なぜ安いのか」を知らずに買ってしまう事は、後々の不幸を呼びかねません。もちろん、このような判断や価格の詳細は、基本的には不動産業者が教えてくれるものが、全国の不動産営業マンが全員このような成り立ちを知っているわけではありません。(だからこそ、不動産屋選びが重要なのです)

存在する7つの価格の中で、公示地価はすべての基本となる土地の価格であり、徹底して客観性を高めようと評価されています。

まずはご自身の馴染みのある土地の公示価格や取引価格(実際に市場で取引された価格)を知り、土地の価格水準に触れてみるのも面白いかもしれませんね。

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