コラム

 公開日: 2016-06-24  最終更新日: 2016-10-05

脈々と受け継がれる土地は奈良時代から?

不動産(土地・建物)というのは、はるか昔からあるものですが、不動産屋が昔からあったわけではありません。実は不動産業というビジネススタイルが登場したのは江戸時代から。では、その前はいったいどのような仕組みであったのでしょうか。

土地はだれのもの?「土地を所有する」という概念(飛鳥~安土桃山時代)

昔は、土地を「所有するもの」というよりは「縄張り」「シマ」のように勢力圏図のように捉えていました。645年の「大化の改新」で、初めて「公地公民」(土地は「公地」であり、民は「公民」である)という考え方が取り入れられました。


さらに奈良時代になると、「墾田永年私財法」という開墾した土地の永続的な所有が認められるようになりました。この土地は「荘園」と呼ばれ、本格的に土地の所有化が始まったのです。しかし、土地の所有と言ってもビジネスに用いるのではなく、年貢である「米」の徴収手段としての所有でしかありませんでした。

「賃貸」という仕組みの誕生(江戸時代)

この「荘園」は室町時代には弱体化し、戦国時代には消滅してしまいます。江戸時代になると、「長屋」(今で言う「賃貸物件」)がというものが生まれ、これが不動産業の始まりと言われています。

説明図江戸時代、商業が発達した江戸の人口は増加していく一方で、土地は武家・寺社が8割、庶民が2割という不公平な所有率にあり、庶民は狭い土地に密集して暮らさなければなりませんでした。そこで誕生したのが、「富裕層である商人が土地を所有し、庶民へ賃貸する」という仕組みです


※上の図はあくまで一例で、他にも様々なパターンがあります

お金持ちの商人は長屋(今でいう賃貸物件)を持ち、大家(江戸時代の「大家」とは、「オーナー」というよりは「管理人」のイメージ)を雇って庶民へ賃貸することで不動産商売としていたんですね!

「仲介業」と「不動産会社」の誕生(明治時代)

さて、いよいよ日本でも不動産業が始まりました。

江戸時代が終わり明治時代になると、不動産業はみるみる発展を遂げます。明治時代の国の改革によって「移動の自由」と「職業選択の自由」が広まると、需要と供給の間に「仲介業」が生まれ「不動産会社」にあたる業者が誕生しました。現在まで続く、「不動産仲介」というスタイルはこの頃生まれたのです。

ちなみに、「不動産」という言葉が生まれたのも明治時代です。民法の編集を行う際に参考にした「フランス民法」から、ある言葉を「不動産」訳して(誤訳とも言われていますが)使われたという説があります。それからは憲法にも不動産という言葉が使われ、徐々に徐々に浸透していったそうです。

時代と共に歩んできた不動産業の今後(明治時代~現在)

不動産会社や仲介業者が誕生し、近代化に向けた動きが強まると、現在も残る建物が次々に建設されていきました。

1914年には東京駅が誕生し、その9年後には「丸ビル」が建設されました。第二次世界大戦が終わると、焼け野原を復興させるためにまずは住宅の確保が必要となり、賃貸・分譲マンションの建設が進んだと言われています。このように、近代的な都市開発と共に急速に発達していったのです。


ビル不動産の歴史から分かるように、不動産(土地・建物)と人というのは昔から深い付き合いがあったようです。今では、不動産屋はコンビニより多く、「住まい」以外にも「投資の方法」としても主流なものになってきております。さらには「民泊」の台頭によって不動産に対してまた一つ新しい見方が生まれました。

不動産というのは古く新しい産業です。今後も時代の流れに合わせてどう変わっていくのか、とても楽しみですね!

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