コラム

 公開日: 2015-09-24 

ストレスチェック制度において事業者がすべきこと【面接指導の実施~集団分析】

 ストレスチェック制度における事業者の役割について、前回はストレスチェック実施の計画等準備段階から実際にストレスチェックを実施するまでのことをお話しました。

 そして引き続き今回は、面接指導の実施から集団分析までのことをお話します。

面接指導の実施段階

 面接指導を実施する医師や産業医との連携、面接指導が実施しやすい社内環境づくりなど、ストレスチェック制度の実効性をあげるためにも、きめ細かい対応が必要となります。

○面接指導の申出をした者が面接指導の対象者であるかを確認する。確認方法(ex.ストレスチェック結果の提出)は社内規程に定め、周知しておく。

○面接指導の申出は、結果の通知後概ね1月以内に書面やメール等で行うようにする。その申し出に関する書面やメール等は5年間保存の義務がある。

○面接指導の費用は、事業者が負担する。

○面接指導は、申出があってから概ね1月以内に実施する必要がある。

○面接指導は原則就業時間内に設定するようにする。その際には、上司の理解等、面接指導が実施しやすい環境づくりをする。

○あらかじめ面接指導を実施する医師に、対象労働者の勤務の状況並びに職場環境等に関する情報を提供をする。
  ・労働時間
  ・労働密度
  ・深夜業の回数及び時間数
  ・作業態様並びに作業負荷の状況等

○面接指導実施後、遅くとも1月以内に医師から意見を聴く。面接指導を実施した医師が事業場の産業医以外の場合には、産業医からも面接指導を実施した医師の意見を踏まえた意見を聴くようにする。

○面接指導の結果に基づく就業上の措置を決定する場合には、あらかじめ産業医同席の下に当該労働者の意見を聴き、労働者の得られるように努めるとともに、労働者に対する不利益な取り扱いにつながらないように留意する。


集団分析実施段階

 今回の法改正では努力義務となりましたが、職場におけるストレス要因の把握とその改善を行い、メンタル不調者を出さない職場環境づくりこそが目標だと思っています。そのため、出来る限り集団分析まで実施することをお奨めします。

○集計・分析結果は、事業者が5年間保存する。(努力義務)

○集団ごとの集計・分析の方法、分析結果の利用方法(集団ごとの集計・分析結果の共有範囲を含む。)等については、 衛生委員会で審議の上、各事業場での取り扱いを社内規程として策定する必要がある。

不利益な取り扱いの防止

 最後に、ストレスチェック制度を運用する上で、労働者への不利益な取り扱いをしないように次のような注意が必要となります。

○面接指導を受けていない時点で、ストレスチェック結果のみで就業上の措置の要否及び内容を判断することは出来ない。
 
○就業規則にストレスチェックの義務付け、受検しない労働者への懲戒処分は禁止。

○面接指導の結果を踏まえて就業上の措置を講ずるに当たっては、その面接指導の結果に基づき、必要な措置について医師の意見を聴収するという法定の手続きを適正に取った上で、措置を講ずる必要がある。


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