コラム

 公開日: 2015-09-16 

ストレスチェック制度において事業者がすべきこと【実施準備~ストレスチェック実施】

 ストレスチェック制度は、事業者の責任において実施されます。
そのため事業者は制度を円滑に実施するために、様々な場面で制度に関する体制の整備、決定、行動を行わなければなりません。
 では事業者は具体的に何を行わなければならないのか、ストレスチェック制度の実施前、ストレスチェック実施、面接指導の実施、集団分析、不利益取り扱いの防止のカテゴリーに分けて、簡潔に説明させていただきます。なお、今回はストレスチェック制度の実施前から実際にストレスチェック実施をする段階までについてお話しいたします。

ストレスチェック制度実施前(計画準備)段階

 ストレスチェック制度実施に関して、実施方法、社内体制の整備など、後に制度の運営を円滑にするためにもこの段階で制度の骨子に係ることをしっかりと取り決めておかなければなりません。

○ストレスチェック制度に関する基本方針の表明。(文書・規程化)

○衛生委員会等でストレスチェック制度の具体的実施方法(実施者の選任、使用する調査票の決定、実施方法など、制度の「核」となる事項)についての調査審議を行う。
  ※全事業所共有の内容であれば、本社の衛生委員会。実施者、産業医が違うのであれば、各事業所の衛生委員会での調査審議が必要。

○実務担当者(ストレスチェック制度担当者)を指名し、具体的な実施計画の策定、実施の管理等を行わせる。
  ※衛生管理者又は事業場内メンタルヘルス推進担当者を指名することが望ましい。
  ※ストレスチェック結果等の個人情報を取り扱わないため、人事課長などの人事権を持つも者の指名可。

○衛生委員会等での調査審議の結果を踏まえて、事業場におけるストレスチェック制度の規程(ex.「実施計画書」)を定め、労働者に対しあらかじめ周知させる。

ストレスチェックの実施段階

 ストレスチェックの実施は産業医等の実施者において行われますが、実施者と連携を取り、労働者のプライバシーに留意しながら、ストレスチェック制度がより効果的なものとなるようにします。

○実施者の事務を補助し、ストレスチェックの実施の実務に従事させる、実施事務従事者を選任する。
  ※ストレスチェックを受ける労働者に対して直接的な人事権を有する者はなれないが、人事担当部署の従業員がなることは可能。

○実施者からストレスチェックを受検した労働者のリスト等の情報提供(労働者の同意必要無し)を受け、労働者に対する受検を勧奨することが出来る。

○ストレスチェックの結果の事業者への提供について、
 (1)労働者の同意が有る場合、ストレスチェックの結果及び同意の取得に係る書面等を5年間保存義務有り。(退職者含む)
 (2)労働者の同意が無い場合、実施者や実施事務従事者が結果を記録し保存できるように、保管場所の提供やセキュリティを確保する義務が有る。この場合、実施者や実施事務従事者は、結果を5年間保存することが望ましいとされている。
  ex. 事業場内のキャビネットやサーバーに保管し、鍵やパスワードは実施者や実施事務従事者が管理する。

○高ストレスで医師による面接指導が必要な場合であっても、事業者に結果を提供することになるので、面接指導を申し出ない労働者がいることが想定される。このため、面接指導の申出という正式な手続き以外にも、保健師、産業カウンセラーなどの心理職に気軽に相談できる窓口を用意し、高ストレス者がそのまま放置されないような取り組みをする。

○本人同意有りで事業者が面接指導の必要性を把握している労働者に対しては、事業者が申出の勧奨をすることも可能である。


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