コラム

 公開日: 2013-02-04  最終更新日: 2015-08-21

休職はどのような場合に命令できるか?

 精神障害は、病気への理解度の低さ、症状の不安定さや再発への懸念など、職場や本人への影響を見極めることが容易ではなく、休職命令の判断については悩んでいる事業者の方も多いと思います。

 そこで過去の判例等を参考に、休職命令についての法的な要件を整理してみると、以下の3点にまとめることが出来ます。
 ア)就業規則などに休職命令の発令について規定されていること
 イ)客観的に休職させる必要性があること
 ウ)休職の必要性と休職により労働者が受ける不利益のバランスが取れていること

休職させる必要性について

 このうち、イ)の休職させる必要性については、病気休職の場合、次のように考えられます。

 専門医により、以下の①~③について、合理的な確認が取れた場合には、おおむね休職措置の必要性は認められると考えられます。
 ①「疾病への罹患」
 ②「当該疾病により所定の業務に支障が生じる可能性が高い」または「所定の業務に従事することにより、当該疾病の憎悪もしくは治療への悪影響等が生じる可能性が高い」
 ③「当該疾病が、欠勤等では全快が困難な程度に継続する可能性が高い」

休職命令により労働者が通常受ける不利益の具体的な内容

 また、労働者が受ける不利益としては、以下の内容が考えられます。
  ①所定賃金の不支給ないし減額
  ②昇格・昇給機会の喪失
  ③退職金・退職年金の減額
  ④休職期間満了による(自然)退職への接近
  ⑤職業経験その他キャリアの中断ないし蓄積機会の喪失
  ⑥休職履歴の記録
  ⑦復職段階での審査ないし審査を余儀なくされること

 使用者側が、上記の不利益を緩和する措置を講じ、そのことを休職を命じる際に対象者に告知をすれば、その分だけ休職命令の法的要件は緩和されることになります。


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