コラム

 公開日: 2012-07-25  最終更新日: 2015-08-21

電話番をしている時間の賃金は必要?

 ご存知のように、労働時間が6時間を超える場合には少なくとも45分、8時間を超える場合には少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければなりません。
 
 それでは労働時間と休憩時間の区別はどのように考えれば良いのでしょうか。

 ビル管理人の仮眠時間等の労働時間性が問題となった事件で、最高裁は次のような判断をしました。
 「仮眠時間中も、必要に応じて、突発作業、継続作業、予定作業に従事することが想定され、警報を聞き漏らすことは許されず、警報があったときには何らかの対応をしなければならないものであるから、何事もなければ眠っていることができる時間帯といっても、労働からの解放が保障された休憩時間であるということは到底できず、本件仮眠時間は実作業のない時間も含め、全体として使用者の指揮命令下にある労働時間というべきである。」

 つまり、最高裁は、労働時間と休憩時間の区別を、労働からの解放が保障されているかどうかで判断しているのです。

 それでは休憩時間中に従業員に電話番をさせるような場合はどうでしょうか。

 電話番のような手待時間は、例え待ち時間が多くとも、一端電話が掛ってきた場合には直ちに作業に対応しなければならない時間であり、「労働からの解放」が保障されているとはいえません。

 したがって、電話番をしている時間は、休憩時間を与えたことにはならず、休憩時間を別途与えたり、その時間に対する賃金の支払が必要になります。場合によっては法定労働時間を超過し、時間外労働の問題も生じます。

 これに対し、貨物運送業における自動車の発着時間の関係で生じる、いわゆる「手あき時間」については、運転手等がその時間を「自由に利用することが出来る時間」であれば、休憩時間と解されています。


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