コラム

 公開日: 2015-12-01 

位置指定道路で気を付けるポイント

位置指定道路トラブルは、区分所有者意識を持って防止を

位置指定道路とは、「土地を建築物の敷地として利用するために新たに造る道路で特定行政庁が指定した道路」です。つまり、宅地造成時につくられる道路です。

位置指定道路は袋小路状で計画されるケースが多く、大規模造成になりますと開発行為による道路で、完成後は自治体に管理が移管されますが、位置指定道路はその道路所有者の管理になります。行政の許可は受けていますが、あくまで私道です。

一般的にアスファルト舗装され、上下水道ガス管が埋設されていますと、市道などの公道と見分けはつきません。敷地の売買や建物の建築の際に、その道路の申請図や管理についての説明を業者から受けるかもしれませんが、位置指定道路の名称に触れる機会はその時くらいで、普段は少ないと思います。

また地目が「公衆用道路」の場合は、道路負担した土地部分の固定資産税は課税されませんので、毎年、春先に役所から固定資産税通知が来ても道路部分の存在感は低いかもしれません。
但し、行き止まりの袋小路状道路の土地負担がある場合、相続税評価額は路線価の30%で評価されてしまいます。道路といえども、私道はやはり個人の資産なのですね。

マンションなどは区分所有法による管理組合は、所有者全員で組織されます。ところが、私道に関して管理組織は任意になり、所有者の認識、意識の違いで、道路を自転車置き場にしたり、植木鉢の設置など、後にトラブルが発生することも考えられます。

側溝の清掃、路面の維持などは位置指定道路所有者全員の責務になりますが、管理行為の実情は、自治会の定期清掃などの時に側溝の清掃がなされる程度でしょうか。しかしそれは、賃貸入居で自治会に参加されているケースもありますので、所有者全員の管理行為とも言えません。道路所有者の全員の管理意識が重要となります。

前面道路が位置指定道路の場合の確認ポイント

前面道路が位置指定道路の場合の、所有形態パターンを見てみましょう。


<道路部分の所有形態パターン>(出典:横浜市HP)



前面道路が位置指定道路の場合、道路部分の所有形態が飛地所有、全宅地の共有が望ましい形態です。昭和30年代、40年代の古い位置指定道路では中心線所有のケースが多く見受けられます。

前面道路が位置指定道路の場合の確認ポイントをご紹介します

①位置指定道路の道路負担をどのようにされているか確認しましょう。
道路負担が無い場合、通行権の問題が発生するかもしれません。
面積の多寡はあまり関係しませんが、負担が無い場合に通行料の請求や、主要出入り口(玄関、自動車車庫)の変更を求められる場合もあります。道路負担が無くとも建築確認許可は取得できます。建築基準法を満たしたとしても、民法上の問題が解決されたとは言えません。

②位置指定道路申請図通りの形態、寸法が確保されているか確認しましょう。
(道路幅員、隅切り、自動車転回広場など)
外構工事の際に道路境界を越境して、ブロック塀が築造されていないか、隅切り、転回広場
の形態が変更されていないかを確認することが必要です。
さらに道路境界杭・鋲の所在を確認しておきましょう。側溝整備、隣接外構工事の際になくなってしまう場合もあります。
もし位置指定道路申請図が見当たらない場合、自治体の建築指導課などで閲覧が可能です。

③相続や、売買などで所有者が変更になると聞きつけた場合、道路部分の所有者変更も
なされているか声掛けが必要かもしれません。
道路負担部分を飛地所有されている場合などは、名義変更忘れで年数がたちますと道路負担部分の所有者が追跡できなくなり、所有者不明になる場合があります。そこに隣接する敷地の所有者は、後々の境界確認や、上下水道管の掘削同意が取得できないことになります。所有地でない土地の名義変更は他人のことですが、位置指定道路の関係者として気を付けたい項目です。

道路問題がありますと、前回ご説明したように「いざ」と言うときに障害になり所有土地を活用しづらくなります。既に土地を所有されている方、これから土地所有を考えている方も、是非、全面道路に目を向けてみて下さい。

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