コラム

 公開日: 2015-09-07  最終更新日: 2015-09-09

人口世帯推計から見る「住生活」と「住まいの資産価値」の変化

減少していく3LDK以上の居住空間

住まいは当然ながら「居住人数」「世帯類型」によって必要部屋数、共用スペース、床面積のニーズも変わります。
よく皆さんも、賃貸物件では「1R」「1K」「1LDK」、分譲物件では「2LDK」「3LDK」などの部屋数と機能の表示を目にすると思います。この表示だけでも床面積の目安がつくように類型化されている時代になりました。
これも単身世帯化、核家族化の表れと思います。二世帯や大家族をターゲットにした賃貸物件、販売物件はなかなかお目にかかれません。
(都市部の一部では、不動産投資の効率より将来の遺産分割を考慮した相続評価減対策として、戸建貸家の建築もみられます)

都市部か郊外かのエリアで、床面積の違いはあるかと思います。住宅の床面積の平均は、賃貸物件では1R30㎡〜、1LDK40㎡〜、2LDK50㎡〜、3LDK60㎡〜、分譲マンションでは3LDK70㎡〜、分譲戸建は3LDK90㎡〜、2階建の戸建注文住宅は130㎡前後でしょうか。賃貸か持ち家か、持ち家でも分譲か注文かで床面積の傾向も異なります。

前回のコラムで一部示したように、各世帯類型別割合は下記のように推計されています。
単身世帯   (2010年36.4%→2035年37.2%)
夫婦と子世帯 (2010年31.4%→2035年23.3%)
夫婦のみ世帯 (2010年22.2%→2035年21.2%)
一人親と子世帯(2010年9.8%→2035年11.4%)
「単身」世帯と「一人親と子」世帯の割合は増加する見込みに比べ、「夫婦と子供」世帯は1割弱も減少する推計です。
「夫婦と子」世帯を対象にしたマンションに多い3LDK、戸建に多い4LDK(LDK+主寝室+子供室2+和室)のニーズも一緒に減少していくこともお判りになると思います。

充実した収納機能と水回りの広さは、今後の住宅の資産価値を高め

快適な住生活に直結する、収納と水回り。現状の賃貸・分譲物件では特に収納機能・面積に不足を感じるところです。部屋数のニーズは世帯類型の変化で減少するでしょうが、高齢単身世帯の増加、未婚中高年単身世帯の増加は若年の単身者世帯とは違い、従来の1R、1LDKの床面積では不十分でミスマッチを起こし兼ねません。
2LDK、3LDK同等の床面積から部屋数を減らし、収納機能の強化などが求められるでしょう。水回りもまずその床面積で機能強化できるかどうかが決まります。
所有された住まいの収納機能強化、水回りの面積拡張が構造的に可能かどうかで、その建物評価も今後は変わってくるかもしれません。

日本の収納の歴史は浅く、押入れの普及は江戸時代以降と言われています。それ以前は「長持ち」という大型の収納木箱に、普段使わない着物などを入れていました。かつての日本人は余り物を持たない民族のようですが、現在は自宅の中を見渡すと物はあふれています。特に大型液晶TVは、その存在感が部屋の中で増すばかりで、窓や建具にかぶり置き場所に困っている方も多いかと思います。

時代と共に、「住まい」に求められるものは変わります。しかし一歩踏み込み、住まいにまつわる現状の問題点解決の視点と近い将来の状況を見通す力も欲しいものです。

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