コラム

 公開日: 2016-10-03 

差押手続 その1:不動産の差押え

今回からは、「差押手続」について、数回に分けてご説明させていただきます。

まず、皆様にお伝えしたいのは、「差押手続」を行うには、
判決その他強制執行をするのに必要な書面(債務名義といいます。)が必要だということです。

たとえば、あなたが友人の方に400万円を貸して、その際に、借用証書を作成したとします。
友人の方が、返済期限になっても400万円を返さず、あなたからの連絡に返事をしなかったり、居留守を使ったり等、友人の方の対応があまりにひどいものであったとしても、
あなたがすぐに「差押手続」を取れるわけではありません。

差押手続を行うには、①お金を貸す際の借用証書を「公正証書」で作成するか、
②借用証書その他証拠を裁判所に提出して、判決その他の債務名義をとらなくてはなりません
(②の手続では、訴訟の提起等、裁判所の判断を求めることになります)。

それでは、ここから「差押手続」の第1弾として、
不動産に対する差押えについてご説明させていただきます。

不動産に対する差押えは、支払わない相手が相手名義で不動産を持っている場合、
不動産を売却させて、その売却代金から支払うよう求めるか、
不動産を管理して、毎月の賃料収入から支払を受ける手続です。

不動産は通常高額となるため、これまで支払われてこなかった金額全額を回収できる可能性がある点で、大きなメリットがあります。
ただし、気をつけるべき点も多い手続ですので、お考えになる際は、以下の書類をまず確認することをお勧めします。

・不動産登記簿謄本
 →支払わない人物が現在も所有者となっているかどうか(他の人に売っていないか)の把握
  
   銀行等の金融機関からの借り入れに際して、担保になっていないかどうかの把握

・固定資産評価証明書
 →その不動産の価値がどの程度あるかどうかの把握

不動産登記簿謄本と固定資産評価証明書を確認することで、実際に、差押手続ができるのか、
売却をさせたとして、どの程度、回収ができるのかを調べることができます。

不動産の差押えは、担保金として一定の金額を納めたり、売却手続をとるまでに裁判所による価値評価手続があることで時間がかかったり等、費用や時間面で負担もありますので、
その他手段がないかどうかの検討も必要になってくるかと思います。

上記資料の見方、回収の見込み、その他の手段の検討については、
資料をご持参いただけましたら、ご説明・アドバイスをさせていただきます。

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