コラム

 公開日: 2013-03-23 

株式の差し止め

株式の発行等の差止め



  会社の支配権の帰属に争いがある場合において、取締役が議決権の過半数を維持・争奪しようとする目的で株式を発行しようとしている場合のケース。



株主であれば、会社を債務者として、差止め請求権を被保全権利とする募集株式の発行等の差止仮処分の申請を行うことが可能である(民事保全法23条2項、会社法210条)。



すなわち、会社法210条により、会社が法令・定款に違反する株式の発行・自己株式の処分、または、著しく不公正な方法による株式の発行・自己株式の処分を行い、これによって株主が不利益を受けるおそれがある場合には、株主は、その効力発生前に、会社に対しその株式の発行・自己株式の処分をやめることを(差止め)を請求することができることが規定されているところ、上記事例は「著しく不公正な方法による株式の発行」にあたるとされる。



「著しく不公正な方法による株式の発行」とは、不当な目的を達成する手段として募集株式の発行等が利用される場合である。



すなわち、募集株式の発行等が、主として、資金調達目的ではなく会社支配権維持などの不当目的達成動機に基づくものである場合には「著しく不公正な方法による株式の発行」にあたると考えられている。



もっとも、募集株式の発行等の効力が生じてしまった場合には、差止めはできなくなることから、株主としては、同効力発生前に差止めの仮処分申請を行う必要がある。法的手段としては、新株発行無効の訴えによることになる(会社法828条1項2号)。

この記事を書いたプロ

竹村総合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 竹村公利

東京都渋谷区恵比寿4-4-6 MARIX恵比寿ビル4-B [地図]
TEL:03-5447-2888

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
Q&A
セミナー・イベント
お客様の声

芸能事務所を経営しております。取引先との債権回収をめぐるトラブルがありましたが、竹村先生に依頼して、1か月もしないうちにすべて解決でき、また、新たな取引先も...

 
このプロの紹介記事
竹村公利

知識と経験に思いやり、洞察力をプラスしたサービスを提供(1/3)

 将来どんな職業に就きたいか、現実に即して思い描いたのは何歳くらいのことでしたか。そしてその希望を、あなたは叶えることができましたか? 竹村公利さんが弁護士になろうと決めたのは、中学2年生のある夜のこと。何か特別なきっかけがあったわけで...

竹村公利プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

訴訟、離婚、不動産・会社法等紛争・債権回収に通じています。

会社名 : 竹村総合法律事務所
住所 : 東京都渋谷区恵比寿4-4-6 MARIX恵比寿ビル4-B [地図]
TEL : 03-5447-2888

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-5447-2888

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

竹村公利(たけむらきみとし)

竹村総合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
助成金制度活用のおすすめ②

前回のブログではキャリアアップ助成金についてご紹介しましたが、企業が活用できる助成金は他にもあります。...

[ 法務 ]

助成金制度活用のおすすめ

非正規雇用の労働者数が年々増大していることが問題となっていますが、企業側としても、予算等の関係から、正社員...

[ 法務 ]

賃料の支払時期

家、店舗、事務所、駐車場など、人はさまざまなものを他人から借りながら社会生活を営んでいます。ところで、こ...

[ 法律相談 ]

年末年始のご相談について

弊所は、今年は27日(火)まで、来年は4日(水)から通常営業いたします。弁護士への相談をお考えの方は、...

[ 法律相談 ]

企業に求められる健康診断とは

平成27年12月1日より施行された労働安全衛生法の改正によって、従業員のストレスチェック制度の導入が一部...

[ 法務 ]

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ