コラム

 公開日: 2013-02-17 

家事事件法の改正③ 記録の閲覧

手続保障に関する規定の強化 



当事者による記録の閲覧・謄写(家事事件手続法47条)



*家事審判事件において記録の閲覧・謄写のできない場合を明確化*



  この点について、従来は、「家庭裁判所は、相当と認めるときは、記録の閲覧謄写を許可することができる」(旧家事審判規則12条1項)とされていたことから、審判・調停の区別なく、記録の閲覧・謄写について家庭裁判所の広い裁量に委ねられていました。

この点について、調停事件においては、今回の法改正によっても、従来と同様の扱いのままです。

しかし、審判事件においては、今回の法改正によって、当事者からの記録の閲覧・謄写の請求は原則として許可するものとされました(家事事件手続法47条3項)。例外的に一定の場合には不許可とすることができるものとし(家事事件手続法47条4項)、不許可とされる例外的場合を明確に規定しました。

 この点についての今回の法改正は、手続を透明化し、情報の共有を図り、適切な主張立証の機会を保障することによって、適切な判断を実現しようという目的からなされたものです。このことにより、審判手続における主張書面や証拠等の作成・提出は、相手方による記録の閲覧・謄写が原則として認められることを前提に、作成して提出する必要がより高まったといえます。

他方、調停手続においては、依然として記録の閲覧・謄写は家庭裁判所の裁量に委ねられることになりますが、手続の透明化という今回の法改正の目的からすると、調停手続とはいえ記録の閲覧・謄写の範囲は法改正前よりも拡大されるものと考えて対応するのが適切だといえます。

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