コラム

 公開日: 2016-03-01 

映画『Shall weダンス?』考察①社交ダンスの敷居の高さ 2/2

映画『Shall weダンス?』考察①社交ダンスの敷居の高さ 1/2

【映画『Shall weダンス?』あらすじ】
平凡な毎日にどこか満たされない思いでいる中年サラリーマンの杉山(役所広司)は、帰宅途中の電車の中から見えるダンス教室の窓に佇む美しいひとりの女性・舞(草刈民代)を目にする。
彼女に惹かれた杉山は迷いに迷ったあげく、そのダンス教室を訪れる。
窓辺の女性はトッププロになるべく期待されたダンサーだったが、競技会でのアクシデントで自暴自棄になっており、父親から半ば強制的にダンス教室の教師をさせられていた。
杉山は、ダンスには少し覚えのあるチビ中年の服部と糖尿病改善効果を期待するぽっちゃり男子・田中とともに男三人のグループレッスンを受けることにした。
そんなある日、杉山の会社の同僚の青木(竹中直人)が教室に現れた。
ラテン種目を情熱的に踊る青木に驚嘆…そしてすぐに意気投合する。
新しいステップ、新しい仲間たち…杉山の生活は生き生きと変化いく。
美人インストラクターの舞と踊りたいという不純な動機で始めたダンスだったが、気がつけば踊ることの楽しさにピュアにのめり込んでいた。
そして鉄火肌の熱血主婦・豊子(渡辺えり子)とペアを組んで大会へ挑戦することになり、大特訓が始まる。
舞もまた杉山たちのダンスに対する真摯な姿勢と情熱を感じ、ダンスへの純粋な気持ちを取り戻す…。

もう20年前の映画ですが、ちっとも古臭く感じないのは社交ダンスの本質や魅力、そして構造的なものが変化や劣化していないからだと思います。

しかし、その中でも大きく変わった点が1点。
それが「社交ダンスの敷居の高さ」です。

社交ダンスに対する「偏見」や「習うことへの抵抗感」は、この20年でぐっと低くなったと感じています。

映画では主人公の杉山が、意を決してダンスの見学(体験レッスン)に行くまでの葛藤が面白いのですが、そこまで人目を気にするコソコソぶりは決して過剰表現ではなかったと思います。
「日本人が社交ダンスだなんて」というセリフが映画の中でも出てくるのですが、その後に続く世間の言葉は「ちゃんちゃらおかしい」…でしょう、十中八九。
「社交ダンスなんて年寄りか物好きしかやらない」「ちゃんちゃらおかしい」そんな風潮の中、中年男子が社交ダンスを習うなんざ、どんだけ敷居が高かったことか。

しかし、この映画の大ヒットで社交ダンスは「だれもが取り組めるスポーツ」「文化教養としての趣味」と認知され、その後は、『ウリナリ芸能人社交ダンス部』(1996~2002年)などのバラエティ番組の影響で、競技スポーツとしてのダンスが若い世代へ浸透。敷居はさらにぐっと下がりました。
最近では『ボールルームへようこそ』(月刊少年マガジン)という競技ダンスを描いたマンガが流行っていて、(大学のダンス部の後輩たちの間でも、「必読」の一冊になっています)、若い世代の敷居はさらに低くなっているように感じられます。(おじさんが読んでもめちゃくちゃ面白いです!)
とはいえ、今でも「社交ダンスを習っていることを知られたくない」というシャイな男性がまだまだいるのも現実。
うちの教室でも「教室からのダイレクトメールは送らないでください。家族にばれちゃうので」という方もいらっしゃいます。
社交ダンスを習おうかと思ったら、友人に「まだ早くない?」と言われたという30代女子もいたりして..
あのー、かのお試しセットが有名な基礎化粧品も20代、30代から始めてもいいわけですから、早く始めてくださいね(笑)。
もうちょっとだな、社交ダンス。
このふっきれない往生際の悪さも、せつない魅力だな、社交ダンス。
と、低くなった敷居をさらにバリアフリーに!と、考えている毎日です。



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