コラム

 公開日: 2015-12-12 

「真の勉強」とは?

 タイトルの言葉を、ことさら新しく言挙げしようというつもりはありません。わたくし自身、人並みの(テストの点数的な)向学心というものが身につくのであろう中学生のころ、さらには高校生のころ、いわゆる学校の「優等生」であろうとしてお手本となるような生き方、学び方(宿題をきちんとやり、定期テストでいい点を必ず取るような)をして来た少年期、青春期ではありませんでしたし、「勉強」とは広義の言葉でもあるからです。

 しかし、いやだからこそ、「優等生」型、言いかえれば、「言われたことをしっかりやればテストの点は取れる」もしくは「次のテストに出そうなことだけやればいい」というような目先のテストの点数ねらいでなく、小学生なら中学へ、中学生なら高校へ、それぞれ進んでから、年齢ごとに本当に必要となる知識、考え方を、技術的な「問題の解き方」というものをも合わせて、きちんと教えられるのかも知れない、と、思うことはあります。

 なぜ「優等生」的な中学生、高校生でなかったかというと、本質としては、それが性格だったのだろうと言わなければならないでしょうが、いまひとつの思春期の実情を申し述べれば、中学2年ぐらいで、「文学」にのめりこむ下地がつくられたことも、ひとつの理由にはなるでしょう(言い訳を作るな、と子どもたちに言っている立場上、「それは言い訳にすぎない」というご批判は、甘んじてお受けします)。もちろん文学に傾くからには、当然と言ってもいい、別のひとつの思春期の「心のうごき」もありました。

 受験を控えたこの時期、とくに中学3年生、思春期のど真ん中にいる子どもたちの、心底からの悩み、苦しみに直面します。むろん中学受験の12歳、大学受験の18歳の受験生たちの悩み、苦しみも質的に違うところはなく、みんなつらいし、個人差もある(すなわち中3生だけが特別なのではない)のですが、「思春期特有のあやうさ」で苦しむ面が大きいのは、やはり14歳、15歳の中3生なのです。今年もその季節の、真っ最中です。

 7~8年前に使っていたキャッチコピーの一部ですが、「やさしくて、きびしい」教師であること、そしてまた「真の勉強」とは何かを教えること。これがつねに目標であるのですが、ときどき確認しておかないと、わたくし自身もまた自分のあるべき姿を保持してゆく、すなわち「自己同一性=アイデンティティ(塾教師としての)」を維持することがむずかしい、そのようなこの頃だと思っております。それは自分が五十を過ぎたこととも無関係ではないでしょうが、より以上に、社会の、あるいは世界の変容が早すぎ、激しすぎるためではないかと思いもします。

 ちなみに本稿で述べた「真の勉強」とは(もちろん定義も理念も無限にありますら、一つだけ、これがそうだ、などというものは存在しません)、結果がどうなるかということでなく、「勉強しよう」と志すその人が、まずは新しく知識や技量を身につけ、それを生かし、自分自身をそれまでの自分とは異なる自分に高めていく、そういうことなのではないかと考えます。わたくし自身、思春期の頃から親しんだ高村光太郎や佐藤春夫、室生犀星の詩を朗読しながら、その都度新しい発見をしている今ですから、このことは自身を持って言い切れます。勉強とは、また人生とは、生涯勉強なのだという言いつくされた言葉を、わたくし自身の言葉として、あらためて発語させていただきたいと思います。

 レモン哀歌 朗読


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