コラム

 公開日: 2012-07-01  最終更新日: 2012-07-11

小学生の親御さん必見!「だれでもできる読書感想文の書き方 その⑤結びの書き方・本篇完結編」

感想文の本体は、3か所から5か所の「枠」と「すじ」をつなげて行くことで、完成しました。ただ、これで終わりではありません。仕上げとして、「結び」の段落が必要です。

 「結び」は、「書き出し」と呼応させる点にだけ、注意して下さい。その上で、読んだお子さんが感じたとおりのことを、素直に書くのが一番です。だいたい、ここまでの流れに沿ったまとめができていれば、最後の一段落の感想は、自ずと出てくるものです。

 そして、ここにこそ、子どもが一冊の本を読んで何かを感じ、何かを得た、そのエッセンスが凝縮されるわけですから、特に内容面には口出ししないのが理想です。

 ただ、結びについても「どうやって書いていいかわからない」場合もありますし、書き方のご紹介をしているわけですから、一応モデルとしての例は、掲げておきましょう。これまで断片的に書いてきた『ごんぎつね』で、三つほど例を作ってみます。

①ぼく(わたし)は、最後にごんがうちころされてしまった場面で、とてもかなしい気持ちになりました。くりや松たけをとどけたごんの思いが兵十に伝わらなかったこと、兵十が知らずにうってしまったこと、どちらも、人間ときつねの間で言葉が通じないのが原因ですから、どうにもできないことで、それがかなしかったのです。
 ぼく(わたし)は、言葉の通じる人間同士、友だち同士の間では、思いが伝わらな
いためにけんかしたりすることがないように、きちんと言葉で思いを伝えたいと考え
ました。

②さいごにごんのところにかけよって、
「ごん、おまえだったのか、いつもくりをくれたのは。」
と言った時、兵十もとてもかなしそうだと、ぼく(わたし)は感じました。なぜなら、いつもくりや松たけを届けてくれていたごんがいなくなると、兵十もほんとうに一人ぼっちになってしまうからです。
 ごんは兵十のおっかあのおそうしきを見て後かいしたけど、兵十も、死んだごんをだきかかえて、後かいしただろうと思います。はじめはごんのいたずらがもとでしたが、ごかいされてころされたごんも、知らずにうってしまった兵十も、どちらもかわいそうだと思いました。

③ぼく(わたし)は『ごんぎつね』を読んで、一人ぼっちになること、かんちがいが原因であらそいになることは、とてもこわいことだと思いました。ごんははじめいたずらで、悪いことをしたけれど、ほんとうは、やさしい心を持ったきつねです。自分のしたことを後かいし、一人ぼっちの兵十のために、くりや松たけを届けていたのですから。
 もし兵十がそのことを知っていたら、二人はきっと、仲の良い友だちになれたでしょう。でも、ごんの気持ちを知らない兵十は、ごんを悪いやつだと思って、うちころしてしまいました。同じようなことは、人間同士の世界でも、あるのではないでしょうか。ぼく(わたし)はそんなことにならないように、相手が悪いと思っても、何か理由があるはずだから、そのことをきちんとたしかめるようにしたいと考えました。

 お子さんが書く結びは、4~5行の一段落でかまいません。このように、「結び」が書けたら、これで感想文は完成です。例文が少々長くなりましたので、「感想文を書き上げるまで」の本篇をこれで完結とさせていただき、次回「見直し」「表現上の注意」などを、別稿としてお伝えしたいと思います。

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