コラム

 公開日: 2016-10-06  最終更新日: 2016-10-18

迷宮に迷い込む原因は先入観である



鉄骨ALC造という事であり、床面が外壁のALCを貫通しているからという事もあって、雨の浸入口は床廻りなのではないかと推測し散水調査を開始。おかしい・・・、一般的なALC造の場合、既に雨漏りが再現されてもいい頃なのに・・・。

気を取りなおして、次の検証箇所は壁面の版間目地という事で散水を再開。おかしい・・・、一向に再現される気配すら無い。

そして、更に次の検証箇所であるサッシ廻りのシーリング劣化部分に散水開始。・・・おかしい。またもや何の反応も無い。

??? 何故? どうして? 何かを見落としている? それは何?

そこで、初心に戻って壁面を順次散水する事に。

おっ、ここか!やっとの思いで原因箇所を特定しました。それは、壁面の一部にあった細いクラックでした。下の方からは目視出来ない程度のクラックです。その後の詳細な調査で浸水経路も判明し何とか事無きを得ました。(上図)

思えば、最初の時点で壁面のクラックの存在を軽視していたかもしれません。それは雨漏り調査に於いては迷宮に迷い込ませる「先入観」という名の恐ろしい悪魔なのです。もう少しで引きずりこまれるところでした。それを救ってくれたのは「経験値」という名の天使だったのではないかと思います。

しかし、経験値を積めば積むほどに先入観の根拠が蓄積されてしまう事にもなるのです。ですから、それを更に超える経験値を重ねる事が必要だと感じた調査でした。皆様もお気を付け下さい。

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