コラム

 公開日: 2016-09-12  最終更新日: 2016-09-13

ひと口に屋根とは言っても・・・


この図が屋根だとして、この勾配は何寸勾配でしょうか?
はっ?大体にして「寸」ってなによ?って事ですよね。

でも、建築業界では今でも尺貫法を用いている部分もあるので、そんなに時代錯誤には感じません。
1寸はおよそ3.03㎝、1尺はその10倍でおよそ30.3cmになります。
でも、勾配の説明上分かりにくいので下図ではメートル法で記載します。


要するに4寸勾配とは、メートル法の4/10勾配と同じです。

それを踏まえて、雨仕舞上、瓦屋根の勾配は4寸~7寸勾配が良いとされています。
4寸勾配以下の角度では雨を効果的に流せなかったり、雨の吹込みや二次防水まで侵入した雨水を処理するには不都合だということでしょう。また、逆に垂直面に近づきすぎる事は取付け固定上不向きと言えます。

同じく、コロニアルなどのスレート屋根は3寸~7寸勾配。金属屋根は1寸~10寸(矩勾配:45度)勾配などそれぞれの特性に合わせておおよその適正勾配が決まっています。

さて、陸屋根はどうでしょうか。陸屋根と言っても完全な水平には作られていません。雨水を流すために勾配が施されています。しかし、一般的な屋根のそれとは大きく異なり、木造で1/30~1/60程度、RC造では1/100~1/200程度とかなりの緩勾配となっています。それもそのはず、陸屋根は人が歩いたり作業する事が考えられるため、強い勾配では、特にバルコニーなどでは使い勝手が悪くなるからです。

一般の屋根が雨を留まらせない事を前提に考えているのに比べると陸屋根というのは雨が溜まっても耐えられるようにと仕様は大きく異なっています。一口に雨仕舞と言っても考え方がまるで違っている訳です。そして、雨漏りの原因もそれぞれに特徴があるので目線を切り替えて対応しなくてはなりません。同じ「屋根」と名が付いていますがまったくの別物だと思って立ち向かう必要があります。

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