コラム

 公開日: 2016-01-28 

公益財団法人が約2億7000万円の預託金流用、内閣総理大臣の勧告を受ける

すでに報道などでご存知の方も多いかと思いますが、公益財団法人日本ライフ協会(以下、協会)が、利用者の預託金の一部を流用していた問題に対して、行政庁(内閣総理大臣)が協会に対して公益認定法の規定による勧告を行いました。

協会では、「みまもり家族事業」等、身寄りのない高齢者向けのサービスを行っていました。
その中で、「万一のときの支援」事業は、利用者からの預託金を原資として実施するものでした。(報道によると、葬儀費用などに充てるための預託金のようです)

協会は、変更認定を受けることなく公益目的事業の内容を変更し、公益認定の前提となっている三者契約(預託金を弁護士等の第三者が管理)ではなく、二者契約(預託金を直接協会が管理)を締結し、その預託金を流用した結果、預託金総額約8億8000万円のうち、約2億7000万円の不足額が生じました。

協会は、預託金不足額の適切な回復計画を策定していないこと、二者契約の預託金を保全・管理するための適切な措置を講じていないこと、二者契約を三者契約に変更するための具体的な措置を講じていないといった「公的目的事業を行うのに必要な経理的基礎を有している」ことに対して疑いがある、とされました。

さらに、協会の執行部、理事会、監事および評議会が、預託金不足について適正に権限を行使しておらず、その果たすべき職務上の義務に違反する疑いもあり、現執行部等が一般法人法その他の法令を遵守し、適正に法人を運営することについても疑問がもたれ、今回の勧告に至りました。
勧告では、今回発覚した問題を早急に解決するよう求めています。

私はこのようなことが起こったこと、非常に残念に思っています。
もともと協会は、大きな社会問題化しつつある身寄りのない高齢者に対して有用な支援を行っていたものと考えます。
しかし、あまりにも金銭感覚が欠落しており、基本的な経営ルールを含む公益法人制度に対する認識の甘さ、そして公益法人としての自覚不足などが、せっかくの社会的な意義ある活動を台無しにしています。
さらに、協会単体の問題だけにとどまらず、「公益性が高い」という公益法人全体のイメージを下げることにも成りかねません。
こうしたことを受けて行政庁が何らかの規制を厳しくする可能性も否定できません。

公益法人専門の税理士として、自律した経営で公益性の高い事業を行っている公益法人の活動を応援していきたい-そんなことを、改めて考えるきっかけになった、今回の報道でした。


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いずみ会計事務所 税理士 浦田 泉(Urata Izumi)

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