コラム

 公開日: 2015-10-01 

領収書や請求書のファイルが場所をとる!何とかしたい-公益法人の経理実務-

★公益法人専門のいずみ会計事務所
税理士の浦田泉です。
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領収書や請求書、見積書等(以下、国税関係書類といいます)は、一定期間の保存が義務づけられています。
そのため、大量の領収書や請求書でも保存せざるを得ず、気づいたら領収書ファイル等がロッカーを占領している・・・ということも、よくあるかと思います。

こうした国税関係書類の保存方法の一つとして「電子帳簿保存法によるスキャナ保存」というものがあります。
国税関係書類について、真実性・可視性を確保するため、一定の要件の下、スキャナによる保存(スキャナを利用して作成された電磁的記録による保存)を認めるものです。
平成27年度の税制改正で初めての要件緩和等が行われました。主なポイントは以下の通りです。

(1)スキャナ保存の対象となる国税関係書類の範囲
これまで、契約書・領収書等の国税関係書類については、記載金額が3万円未満のものに限りスキャナ保存の対象となっていましたが、今回の改正により金額に関わらず全てスキャナ保存の対象となりました。

(2)スキャナ保存要件の緩和など
スキャナ保存の際に必要とされていた電子証明が不要になります。(ただし、電子署名を廃止した一方で、タイムスタンプを付すことが必要となりました。)
また、保存要件を緩和する一方で、いわゆる「適正事務処理要件」を満たす必要があります。

(3)適時入力方式に係る要件の緩和など
見積書などの一般書類をスキャナ保存する際に白黒階調(いわゆるグレースケール)による読み取りが認められるようになり、書類の大きさ情報の保存も不要になりました。

大量の領収書や請求書をスキャナでデータ保存できれば場所をとることもありません。
条件も緩和され、これは便利!・・・なように思えますが、何点か注意が必要です。

まず、改正後の要件でスキャナ保存をするためには、電子データの保存により書類の保存に代える3カ月前の日までに「申請書」を提出する必要があります。
つまり、申請書を提出して3カ月経ってからでないとスキャナ保存ができないのでご注意下さい。

次にタイムスタンプ。
タイムスタンプをシステムに導入することはそれほど難しくないのですが、タイムスタンプは認定業者でなければ発行できないのです。
つまり、タイムスタンプを付すためには外部委託するしか方法がありません。当然、書類の量に応じてコストもかかります。(1枚いくら、のようなカウントのところが多いかと思います。)

また、たまった1年分などをまとめてスキャン委託し、電子化した後で原始帳票類を破棄するなどの運用は、現在認められていないため、事務的な効率についても考えなければいけません。

スキャナ保存は一見便利に見えますが、コストや事務負担など、総合的に判断した上で導入することをオススメします。


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