コラム

 公開日: 2016-09-28  最終更新日: 2016-09-30

労働契約書も労働条件通知書もない会社はある?

先日、友人から相談があるということだったので会う前は、
相続の大きなトラブル相談かと思ったら、結局は前向きな
いい話で、専門家として私が役に立つことができる分野でした。

いわゆる人事労務関連の転職にあたっての話です
ので、喜んで支援します。

今度転職することになりそうで、新しい転職先と労働条件について
話はしているけど、入社日もまだはっきり確定せず、賃金も口頭ベースで
しか話ができておらず書面が今は何もないようなので今の会社と転職先で
今後進め方など注意することも教えてほしいといわれました。

まあ、心配だと思います。今は、内々定状態で、入社日は、仮決定で
すから、これから退職の申し出をして、退職日を確定させることになります。
それで入社日が決まり、契約成立になりそうです。まともな会社であれば
3か月前くらいに話をして筋を通すのが普通の人かもしれません。

現時点ではまだ契約は成立していないと思えたので一応専門家らしい
アドバイスをしました。

そこそこ大きな会社でも雇用契約書も労働条件通知書もない
会社もあるのかという質問があったのですが、

私の答えとしては、望ましくはないが、そういう会社もあるということです。

労働基準法では、

使用者は、労働契約を締結する際、労働者に対し、賃金・労働時間
その他の労働条件を明示しなければならない 
と規定しています。

明示すべき具体的な労働条件は労働基準法施行規則
で細かく定められており、明示は口頭でも構いませんが、

(1)労働契約の期間、 (2)就業の場所及び従事すべき業務、
(3)労働時間に関する事項、 (4)賃金に関する事項、
(5)退職(解雇)に関する事項に
ついては、書面の交付によって明示することが義務づけられています。

このように明確に書面の交付の義務を定めているから、
労働条件通知書を交付をしていればいいわけです。

この明示すべき労働条件は、就業規則に絶対記載しなければならない事項
とほぼ重なるので、就業規則を交付しただけで他は何も交付しないと
いう会社もあるかもしれません。

労働契約は、確かに口頭でも成立します。労働条件を明示するタイミングは、
契約成立時ということになります。そうなると採用内定段階では、明示があって
いいはずなので、今自分がどの段階なのかは客観的に把握しておく(今回は内々定くらい)
ことが必要です。

さて、労働条件通知書は、一方的に会社側で作成して通知することができます。
本人のサインはいらないです。

一方、労働契約書は、双方で契約内容を確認して合意して契約を締結することになります。
それぞれが、押印して、契約書を保有することになります。

私は就業規則のあるなしに関係なく、労働契約書を作成することをおすすめいたします。
なお、労働契約そのものについては、労働契約法第4条第2項で書面確認の規定があります。


労働者及び使用者は、労働契約の内容(期間の定めのある労働契約に
関する事項を含む。)について、できる限り書面により確認するものとする。

労働者と使用者は、労働契約の内容について、できる限り書面で確認することとしていて、
書面で確認することが義務づけられているわけではないが、労使トラブルを
防止する意味で、契約内容を書面で明確にしておくべきと考えます。

だから、労働条件の書面による明示義務がある内容を含めて労働契約書を
作成して、お互い誤解のないように記録を残しておくことが必要なのです。

口約束は、とにかくあてにならない。言った?言わない?
論争をなくすためにも自らが動いてリスク回避することが必要です。

それは会社サイドも従業員サイドでも同様です。
手間を惜しむと、その10倍~100倍の手間と損害を被る可能性が
あることを覚えておいてください。

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