コラム

 公開日: 2011-09-07  最終更新日: 2012-04-19

ハーグ条約って何?(1)

日本にはたくさんの外国籍の方が暮らしています。
そしてたくさんの日本人が世界中でいまや暮らしています。

となると、当然増えるのが国際結婚。

結婚は法律関係でもありますので、国をまたぐとそれなりに手続がややこしいのでありますが…
結婚生活がこじれてもまたこれややこしい話になるのであります。。。。
同じ国でも十分大変なのですけれど…

片方の親御さんがこどもを連れて実家に帰ってしまう、姿を消してしまうことは、本来は勧められた話ではありませんが、事情によってやむを得ずそうせざるをえないこともあります。
このような状況もやはり国内でも国をまたいで起こりかねないものです。
しかし、自分の住む国の外に子供が連れだされてしまった時、その子供の所在を探し当てるのは至難の業です。

ハーグ条約は正式な名称を「国際的な子の奪取の民事面に関する条約」として、国をまたいで行われた子の連れ去りについて、どのように取り組むかということを定めたものです。先に説明しておきますと、日本はまだこの条約を批准していませんで、只今批准に向けて準備しているというわけです。

条約の内容については以下のリンクがあります。
http://www.moj.go.jp/content/000076987.pdf

次回以降にちょっとずつ条約の中身を説明しようと思います。

さて、先ほど日本は現在批准していないという話を書きましたが、これは、この条約を批准するにあたり考えるべき問題があるのではないかという議論があることも理由の一つです。
この条約は非常にざっくりいけば、不法に連れ去られたまずは子供が元いた場所に戻しましょう、そして元いた場所の裁判所で改めて親権について審議しましょうというのが原則です。

ですが、この原則がどこまで適用されるのかなという問題があるわけです。
冒頭に書いたとおり、連れ去りは勧められた話ではないが、やむを得ない事情があってその手段をとる人達もいます。

たとえば、DV。

こんな時に子供を連れ戻しても大丈夫なのか?というわけです。

この点については現在、日本の法務省も法整備にあたり審議を重ねているところであります。
私個人の考えでは、この点は条約を批准するしないという大きな問題ではなくて、法整備にあたって子どもの保護をどこまで配慮するかという批准後の具体的な問題であると考えています。

子どもの連れ去りは原則認めてはやはりならないと思うのです、連れ去りや奪い合いは子供に大きな傷を残します。その点は同じ国の中でも国外でも同じ事です。
ただ、どうでしてもやむを得ない事情の時をきちんと判断する制度は重要です。やむを得ない事情の時は帰す事自体が子どもに危険をもたらしてしまうからです。

ということで、大きな幹の部分を説明したので、次回からは個別の内容について説明していこうと思います。

身近な相談相手として、問題を解決できる女性弁護士
白木麗弥
http://www.hummingbird-law-office.com/main_2j.html

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