コラム

 公開日: 2016-09-06 

リーダーシップ理論の歴史

本田宗一郎、松下幸之助、カルロス・ゴーン、スティーブ・ジョブズ、いずれも企業経営の偉大なリーダーで、これらの人たちの名前は多くの人が知っています。
確かに彼らにはリーダーたるべき資質が備わっているように思います。では、「リーダーシップとは何か?」リーダーシップ理論の歴史的な変遷を見ながら考えてみましょう。

リーダーシップ理論のはじまり

初期のリーダーシップ論は1930年代、「優れた指導者に共通するのはどのような資質か」というアプローチで、有能なリーダーの特性についての研究が行われました。

それによると、身体的特徴や容姿、家柄など先天的要素に加え、強い意志や決断力といった人格的要素、経歴などの社会的特性、経験や知識など後天的に蓄積された資質が挙げられています。

しかし優れたリーダーが、必ずそれら全ての特性を持っているかといえば疑問で、持っていても成功しないケースもあり、この理論への支持は少しずつ薄れていきました。

さらに1940年代後半から、集団とリーダーシップ行動の関係性に焦点を当てるリーダーシップ研究が進みます。基礎となったのは、社会心理学者レヴィンらによる民主的リーダーシップ議論です。

なかでも集団雰囲気の実験では、独裁的・放任的・民主的の3パターンのリーダーシップのもと、メンバーの態度や行動、意欲、集団作業の生産性が比較されました。
結果、目標設定や自立性を認め、適切な助言者に徹した民主的リーダーシップが評価されるようになります。

状況的リーダーシップの応用へ

1950年代になると、集団活動においてリーダーがとるべき行動パターンに関する詳細な研究が行われ、目標達成に向けた構造づくりと、配慮と呼ばれる2つの特性で表されました。

配慮とはメンバーとの良好な人間関係を築くリーダーシップ行動です。

さらに1960年代、「すべての状況に対応する絶対的リーダーシップは存在しない」というリーダーシップ状況対応論が注目され、どんな人でも適切な状況下であれば、リーダーシップが発揮できると考えられるようになります。

状況に適応し、人間関係に配慮しながら、業務を円滑に遂行できる、このようなリーダーシップの優位性が提唱されると同時に、そのための能力は開発できるということが徐々に明らかになったと言えます。

近年の多様なリーダーシップ論

アメリカ経済の長期低迷などにより、経営環境が急激に悪化した1970年代。これまでの常識にとらわれることなく、時代に即した変革を先導するリーダーが求められるようになりました。代表的なのは変革的リーダーシップ論で、システム運営としてのマネジメントとの大きな違いを主張しています。

そして同時代に別の切り口で提唱されたのが「リーダーである人は、まず相手に奉仕し、その後相手を導くものである」という「サーバントリーダーシップ」理論です。プロジェクトを達成するために、メンバーの力を引き出し、その活動をサポートする力のことで、指示や命令だけでメンバーを動かすのではなく、メンバーと目的や理念を共有しプロジェクト実現のために努力していくリーダースタイルです。

ここにあげた理論はほんの一部にすぎませんが、このように時代の推移とともに、リーダーシップ理論も変化していったようです。普遍的な「スキル・能力」という捉え方から、固有の「在り方・人間性」へと移行しているようにも見えます。

リーダーもメンバーも「人間」です。環境や、相性、モチベーションに左右されるのが普通です。人間が多様であるように、リーダーシップの形も人の数だけ存在するのかもしれません。

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