コラム

 公開日: 2015-06-11  最終更新日: 2015-10-27

免疫力ってどういうこと?~免疫力と自律神経の関係と腸内環境について~

免疫力というのは、外敵から身を守る力といえます。外敵とは、細菌、カビ、ウイルスなどのことですが、そうした外敵に対して、免疫機能はどれが外敵なのかを判別し、攻撃したり対処したりします。

免疫機能は、血液の白血球の成分バランスを調節する自律神経の働きが重要となります。

血液の構成

血液は、

  血漿成分←働き:体内恒常性の維持
  血球成分

からなります。

血球成分は、

  赤血球←働き:酸素の運搬
  血小板←働き:止血
  白血球

からなります。

白血球は、

  顆粒球←働き:貪食・殺菌による感染防御
  リンパ球←働き:免疫応答
  単球←働き:感染防御

からなります。免疫を担当するのは主に白血球です。
血液の構成

顆粒球、リンパ球と自律神経の関係

白血球の顆粒球とリンパ球の割合は刻々と変化し、この割合をコントロールしているのが、自律神経です。

自律神経とは、本人の意思とは関係なく、体の様々な機能を自動的にコントロールしてくれる神経です。体温、脈拍、消化、排泄などがわかりやすいことですが、生物の根幹的な機能を司るのが自律神経です。例外としては、意識にコントロールでき、無意識にもできるのは呼吸です。この自律神経は、交感神経と副交感神経の2つの神経から成ります。この2つの神経には以下の特徴があります。

  交感神経…緊張、戦闘モードの時に働く→顆粒球が増える
  副交感神経…リラックス、まったりモードの時に働く→リンパ球が増える

顆粒球が増え過ぎると、自分の体を攻撃します。また、顆粒球が死ぬ時に活性酸素を出し、がんや糖尿病の原因になると言われています。

リンパ球が増えすぎると、アレルギーを起こしたり、低体温を引き起こし、がんの原因になると言われています。

顆粒球とリンパ球の理想的な割合は顆粒球54~60%、リンパ球35~41%といわれています。顆粒球とリンパ球が増えすぎずに一定の割合を保てれば、免疫機能も正常に働いてくれることになります。それには、自律神経がうまく調節してくれる必要があります。

原始時代ならば、昼間は野山を駆け回り、狩りなどで傷を負うことも多かったと思いますし、戦闘モードである交感神経が強く働き、顆粒球が多い状態といえると思います。夜間は、電気のない時代であれば暗くて何もできず、日没には床に就き、リラックスモードで副交感神経が働き、リンパ球が多い状態だったのではないでしょうか。



この交感神経、副交感神経のバランスは、昼間は活動的、夜間は静かに休息という人間の生活のリズムと自然界のリズムが合っていることが理想に思えます。

ところが、現代人は、日の出とともに起床し、日没とともに就寝する人はほとんどいないのではないでしょうか。それどころか、夜になっても仕事が続く、朝は起きれない、もしくは寝不足を感じるといったことや昼夜が逆転している場合もあると思います。これが人間の生活のリズムと自然界のリズムにズレを生じさせていることになり、現代人の自律神経の乱れを生じ、それが免疫力の低下を招いている一つの原因に思えます。


免疫細胞にとっての腸内環境

また、免疫細胞の6割は腸に存在します。これは、食物が外界から体内に入り、口から食道、胃を通り、小腸で栄養を吸収して血となり肉となるわけですから、腸内は外敵から守る最後の砦となり、免疫細胞の多くを集中させるのも理にかなっています。

その腸内での免疫細胞が活発に働くには、善玉菌と悪玉菌の理想的なバランスが善玉菌9、悪玉菌1の9:1といわれています。ところが、このバランスは崩れやすく、善玉菌が不足し、悪玉菌が増えてしまう傾向にあります。

まとめますと…

免疫力を高め維持するには、白血球の顆粒球とリンパ球のバランスが大切で、それをコントロールしているのが自律神経ということでした。また、免疫細胞の6割は腸に存在し、免疫細胞が活発に働くには善玉菌が不足しないようなバランスが必要ということでした。

自律神経の整え方と善玉菌を増やすには

以上を踏まえて、普段の生活の中で自律神経を整え、免疫細胞がしっかり働いてくれるように善玉菌を増やすにはどんな方法があるのでしょうか?私なりに考えられることを以下に挙げてみました。

1. 睡眠
  自然界と睡眠時間を合わせて自律神経を整える。
2. 運動
  筋肉の発熱、代謝を高める、血行促進、疲労物質の回収などの効果。
3. 入浴
  副交感神経優位をもたらすリラックス効果。
4. 呼吸
  意識してもできる、無意識でもできる自律神経に直接働きかけることができる数少ない方法。
  ヨガ、呼吸法など。
5. 食事
  発酵食品の摂取
  特定の食品
  米のとぎ汁乳酸菌
  食品添加物、化学調味料、乳製品の排除
  遺伝子組換農産物は何が悪いのか?

次回のコラムでは、上記の5つについてもう少し詳しく触れてみたいと思います。
免疫力を上げるには? ~日常でできる免疫力アップ方法 前編~

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