コラム

 公開日: 2012-06-17 

節税額を知る方法



企業型の場合、企業が従業員の給与額に企業拠出金を上乗せ支給し、そのままその額が確定拠出年金口座にスライドしていくため、なかなか加入者の方は「節税のメリット」を意識できないようです

例えば毎月30万円の給与の方が、2万円の確定拠出年金の企業拠出を受けたとします
企業から受け取るお金は、通常所得税・住民税の課税対象となりますが、確定拠出年金の掛け金である企業拠出は会社からもらったお金ではありますが、すぐに使えないお金→60歳にならないと引出ができないお金なので、通常の給与振込の口座には入らず確定拠出年金の個人口座に移動されます

加入者本人にすると、頭の上をスルーするだけのお金という気がして、「自分の老後資金を自分で管理運営する」という意識がもてないというような声をお聞きすることもありますが、実際節税とは自分で税金の仕組みを理解しないと実感としてわかないものです

ご存じのとおり日本は累進課税制度です

所得が多ければ税率が高くなります
最低5%、最高40%で階段式に課税率が変わっていきます

また課税所得と年収は同じではありません
年収とは、給与の1年分、つまり毎月の給与と賞与の総支給額の合計です

一方所得とは年収から必要経費を差し引いた金額を言います
会社員の場合は、給与所得控除、配偶者控除や基礎控除といった人的控除のほか、社会保険料控除や生命保険料控除などを差し引いた金額を所得といい、その金額が実際の課税対象となります

確定拠出年金の掛け金はこれらの所得控除の項目と同じように課税所得を下げる効果があります
課税所得400万円に10%税金がかけられるより360万円に10%税率なら払う税金は後者の方が少なくなります
これが所得控除の役割です

一番簡単に確定拠出年金のビフォーアンドアフターの節税効果を確認するには、会社員なら源泉徴収票をみるといいです
源泉徴収票の項目「給与所得控除後の金額」か「ら所得控除の額の合計額」を引いた金額が課税所得ですです

次に所得税率表を参照しながら自分の税率を確認します

所得税率表
例えば課税所得 300万円の方なら所得195万円までの部分に対して5%、それ以上の部分に対して10%の所得税がかかります
計算でいうなら、国税庁のHPの速算表にのっとり、300万円x10% - 97,500(控除額)=202,500円が所得税額となります

もしこの方が確定拠出年金の拠出金年間24万円だとすれば、所得が300万円から276万円に減額されるので、276万円x10%-97,500円=178,500円と所得税額が24000円減ることになります

もっと簡単にいうと、所得税率10%の課税所得の方の場合、確定拠出年金年間拠出額 x 10%が所得税の節税額となります
また住民税は10%ですから、こちらも同様に年間拠出額x10%が節税額です

つまり先ほどのケースでいえば、年間の節税額は48,000円ということができます

年間24万円の貯蓄をしながら、48000もの節税効果があるということは、20%の運用利益をえることと同じですよね、というのはこういうことです

もし企業拠出の確定拠出年金に加入中の方で自分の節税効果がどうも実感できないという方は一度ご自身の所得税率を確認してみてください

そうすれば、確定拠出年金のメリットもうちょっと実感できるかと思います
そして節税分は手元のお金として更に積立に回すとか、なにか実感できる仕組みをご自身で作っていただけるともっと良いのではないかと思います

※私の著書で「給与明細でわかる税金と社会保険の大原則」というのがあります、もし機会がありましたらご覧になってみてください

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