コラム

 公開日: 2016-08-16 

ホントは怖い家計の医学~超高額薬剤について~

こんにちは
内田茂樹です。
昨日は仕事終わりに、打ち合わせもあり、お酒を飲む機会もありと忙しく、楽しく過ごしておりました。

運動不足解消のためにも、本日は自転車で通勤。朝から30キロほど走りました。
気温が高くなかったのは残念でしたが、いい汗をかきリフレッシュして病院での仕事に従事しています。
※なお本コラムはきちんと休み時間中に書いております

さて本日のテーマは超高額薬剤についてのお話です。

なぜ薬剤は高額化するのか

オプジーボという抗がん剤をきいたことはありますでしょうか?
最近かなり話題になっている抗がん剤です。
がん治療の三大療法として「外科的処置」「放射線治療」「化学療法」があります。
オプジーボは四番目の治療として注目されている「免疫療法」を活かした治療法として誕生しました。

詳しい話は家計に関わりがないので割愛いたしますが、こちらで問題にしたいことはその値段です。
金額にして年間3500万円とも言われています!
しかし、ありがたいことにオプジーボは保険適応されており、私たちが実費で負担する金額はそんなに高額になることはありません。(高額療養費制度を使えば最大でも16万円)

そもそもなぜこのように高額になってしまうのか
少し掘り下げて考えてみましょう。

今まで例にしたオプジーボですが、本来悪性黒色腫という500人未満の患者さんを救うために開発された薬剤でした。
ここで、考えていただきたいことがいくつかあります。
まず前提として製薬会社は会社であるということです。会社なので当然、利益を出さなくてはなりません。

次に対象者の数に注目してください。わずか500人です。
500人のために何十億と投資(開発)してきた費用をペイしなくてはならない。
そうなると製薬会社は何をするでしょう?
そうです”単価をあげます”。

こちらの薬に限ったことではなく、現在の薬は対象疾患や症状がかなり具体的になっているのです。
そのために単価を上げて収益を上げる必要があるために近年の薬剤高騰しているのです。

裏ワザというかオプジーボの場合、
先述した通りオプジーボはと希少がんを対象にしていたために高額設定されていました。
しかし、効果効能が一部の肺がんにも適応されました。そのために対象者が増えることになりました。

「値下がりするんじゃない」
と思ってしまいますが、そうもなりません。というのも現行法では薬価の見直しは2年に一度。
つまり、高額設定のまま販売が続いています。
刻々と進化する医療において2年という期間はかなり長い期間といえます。柔軟な対応がとられるよう議論が進んでいます。

高額薬剤ってなにが問題なの?

効果・効能が認められた薬剤や処置は
保険収載(保険適応の価格になること)
あるいは
薬価収載(薬価法に準じた料金設定になること)されます

いわゆる3割負担ってやつです。
私たちは3割だけ負担して残りは税金でまかなってくれるというわけです。

この国の負担がかつてないほど膨張しており、社会保障費を圧迫し、現制度維持ができるのか問題視されています。


どうなればいい?

薬剤が高騰する原因に関しては言及しました。
薬剤開発のピンポイント化は今後も続き薬剤開発費および採算をとる上で高額化の歯止めになる手立ては難しいと言わざるを得ません。

現行の国民皆保険制度維持を目指す方向で臨機応変な対応が求められていると思います。
先に挙がった市場が拡大される要素などの薬価を下げる要素ができた際の対応の柔軟化
新薬の役割によっても対応、差別化も重要になると思います。
例えば、完全に新しい薬剤は評価をされるべきですが、今ある薬と大して変わりがない薬は薬価において差別化されてもいいように思います。
薬価を出す際に「延命効果がある」、「予後の疾患を減らすことによる医療費の削減に効果がある薬」など評価をより明確にし、詳細な分類を行い高額を納得できるものか線引きをすることが重要なだと思います。

本日は長くなってしまいました。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。

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