生活者のお役に立つファイナンシャル・プランナー
コラム
2012-01-31
連載 「資産運用 基本のき」 第16回
信用リスクに注意しましょう!
ギリシャに端を発したユーロ圏諸国の信用リスクの高まりから、株式などのリスク資産から資金が引き揚げられる動きが昨年から強まり、各国株式市場は調整色の強い状態が現在も続いています。
投資運用にリスクはつきものですが、個人の長期資産運用では、できるだけリスクを抑えるように工夫することが重要です。今回は、各種のリスクをどのようにして抑えるかについて、改めてお話します。
株価リスクや金利リスク、為替リスクについては、「株式と債券」や「外貨と円」といった、市場環境の変化に対して異なる値動きをする資産を組み合わせながら、長期にわたり運用することで、リスクを低下させられることが知られています。この資産クラスを分散しての長期間運用こそが、決算などの短期的な制約を受けない個人投資家の強みであり、リスクを抑える点でも極めて重要なポイントなのです。
一方、信用リスクは、長期運用だけではリスクを抑えることができません。逆に、期間が長くなるほど、有価証券の発行体に影響を及ぼす各種要因に関する将来の不確実性は増していきます。また、それらをすべて見通すことは至難の技といえます。
信用リスクを抑えながら長期運用を行なうために、各資産クラスの中の金融商品においても、少数の銘柄(株式の債券などの発行体)への集中投資は絶対に避けましょう。また、銘柄だけではなく業種・業態の分散もしっかり行い、くれぐれも過大な信用リスクを取らないように注意しましょう。
また、為替リスクや価格変動リスクが低い割に、期待されるリターンが高く見える金融商品にも注意して下さい。大きな信用リスクを取ることになっている可能性があります。
この機会にぜひ一度、ご自身の運用資産に存在するリスクのタイプについて整理し、有効と考えられる対処法が、きちんととられているのかを確認しておきましょう。
次回も、分散投資の効果についてお話します。どうぞ、ご期待ください!
ファイナンシャル・プランナー
三輪鉄郎
<ご参考>
この連載の第14回でご紹介した各リスクと資産クラスの関係を、以下にもう一度掲げておきます。
●株価リスク
会社の業績や経済情勢の変化等により、株価が変動するリスク
●信用リスク
有価証券の発行体の経営・財務状況の悪化やそれらに伴う外部からの評価の低下などにより、有価証券の価額が下落・喪失するリスク
●金利リスク
金利変動により、債券価格が変動するリスク
●為替リスク
外国為替相場の変動により、外貨建資産の円換算評価額が変動するリスク
さらに、各資産クラスに存在するリスクを整理すると、以下のとおりです。
国内株式 : 株価リスク ・ 信用リスク
外国株式 : 株価リスク ・ 信用リスク ・ 為替リスク
国内債券 : 金利リスク ・ 信用リスク
外国債券 : 金利リスク ・ 信用リスク ・ 為替リスク
その他 : 商品によってリスクは異なる
このコラムで取り上げている金融商品、投資運用手法等は、あくまで長期分散投資という考え方についての例示であり、投資勧誘を目的としたものではありません。
本文中で取り上げている金融商品には、元本が保証されていないものが含まれています。また、本コラムの情報の利用に伴って発生した不利益や問題について、当方は責任を負うものではありません。
投資商品の選択、投資そのものについての最終決定は、あくまでも自己責任で行われますようお願いいたします。
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