コラム

 公開日: 2016-01-29 

不動産売却のつなぎ融資の流れ

土地を購入して住宅を建てる際に、建築を依頼する建設会社に支払う、着工金、中間金といった分割して代金を支払うことが通常必要になります。
このようなお金を工面するために、つなぎ融資を利用することがあります。
ここでは不動産売却のつなぎ融資の流れや注意点、売り先行型、買い先行型を紹介します。

不動産売却におけるつなぎ融資の流れについて

マンションや建物が完成している建売住宅と違い、まだローンの担保になる家がない状態では住宅ローンは正式なローンではありません。

戸建ての場合、まず土地を探して、その土地および造られる建物を担保にローンの申し込みをして土地を購入し、建設会社を探して設計図を書いてもらいます。
設計図に基づき建設会社と契約を締結し、銀行から住宅ローンの一部とつなぎ融資を借り入れ、つなぎ融資で工務店に分割して代金を払います。

注文建築の場合、契約金、着工金、中間金(1~2回)、最終金と分割して4~5回支払いがあり、中間金まではつなぎ融資を使います。
最終金の段階では住宅が完成していますので、ここでやっと正式な住宅ローンが借りられます。

土地を購入してから、住宅が完成するまでの間、現在の家の家賃+土地と建築工事のつなぎ融資の利子を並行して支払っていくことになります。
建物完成後の最終金でつなぎ融資を清算して、正式な住宅ローンのスタートになります。

不動産売却におけるつなぎ融資の注意点について

例えば、1500万円のつなぎ融資(金利2%、3カ月借入)を利用した場合、1500万円×2.0% ×(90日間/365日)=約73,973円の利子となります。
つなぎ融資を利用するためには、申込手数料、収入印紙代、保証料、団体信用生命保険保険料、印鑑証明や住民票の代金、振り込み手数料なども必要です。

申込手数料は、借りる金融機関によって大きく異なりますが、3~10万円となります。
融資額が100万円以上500万円以下の場合、収入印紙代は2,000円、融資額が1,000万円以下の場合、収入印紙代は10.000円、融資額が5,000万円以下の場合、収入印紙代は20,000円となります。
保証料や団体信用生命保険の保険料は、金融機関によって有無もしくは金額も異なりますので、事前に確認が必要です。
印鑑証明の代金は自治体によって異なりますが、200~400円、住民票の代金は200~400円です。
振り込み手数料も、金融機関によって異なりますが数百円です。
抵当権の設定などがつかず借りやすいローンではありますが、あくまでもつなぎ融資です。金利が高めなので借入期間を極力短くするように工夫しましょう。

不動産売却における売り先行型と買い先行型について

売り先行型と買い先行型は、住み替え(買い替え)の際に選択する進め方の1つです。
売り先行型とは、現在の自宅の売却を進めてから、住み替え(買い替え)先を探す「売りが先」のスタイルであり、買い先行型はその逆で、住み替え(買い替え)先を決めてから、現在の自宅を売りに出す「買いが先」のスタイルになります。
それぞれにメリット、デメリットがありますので注意が必要です。

売り先行型のメリットは、現在の自宅の売却価格が決まっていて、資金を明確にできる。一方でデメリットは一時的に仮住まいが必要になること。
買い先行型のメリットは、仮住まいをせずに現在の住まいから住み替え(買い替え)先への引越しが可能。一方でデメリットは現在の自宅が確定できていないので、新しいローンの利用が難しいなど資金の部分で不安は残ります。

また、買い先行型を利用できる方には制限もあり、職業や年収といった属性や、現在の住まいの評価や借入残額などによっては利用できないこともあります。

買い先行型であれば仮住まいの煩わしさもなく家賃の発生などもないので、こちらを安易に選択しがちですが、住み替え先を購入したのに、現在の自宅が売れないといった場合はとても困ってしまいます。ある程度、間違いなく売れる見込みを立ててから買い先行型は進める必要がありますので、ご注意を。

住み替え、買い替えに関しては、個々にいろいろな問題点や注意点がありますので、専門家とよく相談してから慎重に進めていく必要があります。

今の住まいが売れずに、購入物件が先に決まってしまっても、今住んでいる家のローンを払っている状態では、新しく住宅ローンを借りることができませんので、買い替えローンを利用して、残債の繰り上げ返済と、新規物件の支払いをします。

このようなケースを買い先行型と呼び、一時的に大きな借金を抱えることになるので、急いで今の家を売りに出します。
経済的には2重ローンのようになりますが、仮住まいの必要がないのでその分の経費はかかりません。
引っ越しを済ませてクリーニングをしたすっきりした家を見せられるので、住みながらの売却より決まりやすいと思います。

逆に今の住まいが売れたのに新居が見つからない場合は、売れた資金でローンも完済し、残りが頭金としてすぐに使えるので、資金繰りはとても楽です。

契約から決済まで2~3カ月もらえるように契約することは可能で、その間に新居を探します。
ただし、決済まではお金がもらえないので、決済後引っ越しのために1週間程度の猶予を得られるように交渉しましょう。

それが無理で、新居もなかなか見つからなければ、見つかるまでは仮住まいしなければなりませんので、家賃と余分な引っ越し費用がかかります。
このようなケースを売り先行型と呼びます。

この記事を書いたプロ

有限会社コスモスペース やさしいお金の相談室 [ホームページ]

ファイナンシャルプランナー 桑野恵子

東京都港区赤坂4-11-20 [地図]
TEL:03-5166-8324

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
つねにベストな提案を心がける。

FPとして中小企業オーナーをサポートしたい(1/3)

 ファイナンシャルプランナーとして、やさしいお金相談室を主宰する桑野恵子さん。不動産取得、相続、年金、教育資金プランなど、お金にまつわる幅広いジャンルの相談にのっています。「お金のことで困っているけど、誰に相談していいかわからないと悩む人の...

桑野恵子プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

相続や不動産購入など、豊富な人生経験をもとにアドバイス。

会社名 : 有限会社コスモスペース やさしいお金の相談室
住所 : 東京都港区赤坂4-11-20 [地図]
TEL : 03-5166-8324

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-5166-8324

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

桑野恵子(くわのけいこ)

有限会社コスモスペース やさしいお金の相談室

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
エンジェル税制による節税

資産運用時のエンジェル税制という節税方法をご存知でしょうか。エンジェルというのは、日本語で天使ですが、...

[ 資産運用 ]

不動産売却の相談で抑えておきたいポイント

不動産売却を相談するにしても、まず自分が売る意思をはっきりさせ、住み替えのイメージを膨らませることが重要で...

[ 不動産売却の注意点 ]

不動産売却の手数料の相場について
イメージ

不動産を売却する際には、さまざまな費用がかかり、中でも仲介手数料は高額になります。仲介業者から出される書...

[ 不動産売却の注意点 ]

不動産売却のリスクを考えてみる

投資目的で購入した不動産を売却しても、思うような収益にならないことがしばしばあります。ここでは、不動産売...

[ 不動産売却の注意点 ]

不動産売却の際に利回りが重要な理由

不動産を保有し運用したからといって必ずしも、この先利益が保証される訳ではないことはご存じだと思います。た...

[ 不動産売却の注意点 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ