コラム

 公開日: 2016-05-16  最終更新日: 2016-07-17

消費増税再延期?!住宅取得者への影響は?

※このコラム執筆後、2016年6月1日に政府は
消費増税を2019年10月まで再延期する方針を
正式表明しました。詳しくは、最後の追記を
ご覧ください。


消費税10% 2019年4月まで再延期されるのか?!

2016年5月14日付日本経済新聞朝刊に、「安倍首相が消費税10%への引き上げを再延期する方針を固た」との記事がありました。
2014年4月に5%から現行の8%へ引き上げられた消費税。1年半後の2015年10月には10%へ再び引き上げする予定でした。しかし、デフレ脱却を目標に掲げる安倍内閣は、その後、個人消費が落ち込んでいることを理由に、引き上げ時期を2017年4月に延期します。
さらにここへきて、世界経済の減速、熊本地震など景気後退の要因が重なったことで、今回の消費増税再延期報道が持ち上がった状況です。
消費増税再延期が決行されるのかどうか現時点では定かではありませんが、住宅購入検討者にとって気になるのが、今後の消費税の行方。日経新聞の記事によると、再延期された場合、次の10%引き上げ時期を東京オリンピック前の2019年4月とする案が出ているとのことです。

住宅に課税される消費税の経過措置はどうなる?

消費税は土地には課税されず、建物のみに課税されます。建物に課税される消費税は、本来引渡時期の税率が適用。例えば、工事請負契約をした時には税率が8%であっても、完成・引渡時に消費税率が10%になっていれば、建物本体価格の10%を消費税として納めなければなりません。そこで、増税前後のタイミングで住宅を取得する人への対策として、増税の半年前までに工事請負契約(※1)を締結すれば、引渡しが増税後であっても増税前の税率を適用する経過措置がとられています。

【 住宅に課税される消費税の経過措置 ―予定通り2017年4月~10%へ引き上げられる場合― 】
<工事請負契約>            <引渡>         <消費税率>
2016年9月30日まで    ⇒    2017年4月以降    ⇒   8%  (経過措置)  
2016年10月以降      ⇒    2017年3月末まで   ⇒    8%
2016年10月以降      ⇒    2017年4月以降    ⇒   10%     

【 2019年4月まで10%引き上げが延期された場合、住宅に対する消費税の経過措置はどうなる? 】
<工事請負契約>             <引渡>        <消費税率>
2018年9月30日まで?    ⇒    2019年4月以降?   ⇒    8%? (経過措置がとられるか?)  
2018年10月以降?    ⇒    2019年3月末まで?  ⇒     8%?
2018年10月以降?    ⇒    2019年4月以降?   ⇒   10%? (3度目の正直となるのか?) 



「消費税8%で購入するために2016年9月までに工事請負契約をしなければ!」と考えていた人は、2019年4月まで増税が延期されたとすると、あと2年くらい(※2)じっくり検討する時間ができることになります。

今後の政府の動向をチェックしながら、購入決断は慎重に!

消費税が5%から8%へ引き上げされた時には、増税後に購入した方が得だったにもかかわらず、増税前に駆け込んで契約をし、税金面では損をした人が多くいました。増税後にローン控除が大幅に拡充され、建物価格よりも土地価格の方がはるかに高い首都圏の住宅購入者は、消費税の増税分よりも、ローン控除で還付される金額の方が勝っていたためです。今のところ、8%から10%へ引き上げされる時点では、住宅ローン控除の拡充案は出ていませんが、アベノミクスが行き詰まり、マイナス金利が導入されるなど、今はどんなサプライズが起こるか分かりません。景気を回復させるためは住宅政策は優先順位の高い政策になりますので、政府の今後の動向をチェックしつつ、慌てて購入することないよう、早め早めに無理のない安全な住宅購入をするよう準備をしておきたいですね。



(※1)注文住宅の場合は「工事請負契約」ですが、建売住宅や分譲マンションの場合は「売買契約の変更契約等」を締結した時期で経過措置の適用を判断します。

(※2)2019年4月に消費税10%が導入され、その半年前まで経過措置がとられるという仮定に基づいており、実際に決まっているわけではありません。


【追記】

その後、安倍首相は2016年6月1日に

消費税10%引き上げの時期を2019年10月まで

再延期することを正式表明しました。
http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLASFK01H4J_R00C16A6I00000/

今後、秋に国会で審議された後、
正式決定することになりますが、

与党案としては



関連ブログ⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓⇓
消費税10%引き上げ時の住宅購入者への経過措置
消費税が課税されるのは建物のみ、土地は非課税
決断する前のシミュレーションが大切
住宅ローン控除を活用しよう


 

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