コラム

 公開日: 2016-05-09  最終更新日: 2016-05-11

墓地代わりに購入するマンションに住宅ローンはおりるか?!


2016年5月9日付の日本経済新聞朝刊によると、中国で墓地代わりに老朽化マンションを購入する人が急増しているそうです。日本の26倍もの国土をもつ中国ですが、都市部の土地価格が高騰し、年間1千万人に上る死者を受け入れる墓地が不足しているとのこと。記事によれば、上海中心部の墓地価格を日本円換算すると、なんと㎡単価約153万円。66㎡に換算すると1億円強。東京都心の超高級マンションと変わらない値段です。こんなに高い都市部の墓地よりも、農村部の築30年以上の中古マンションを購入して、こっそり墓地代わりに使う人が増えているようです。

日本も他人ごとではなく、土地が不足する東京都市部では、塔の中を回転するロッカーに納骨する「墓タワー」が新しいお墓のスタイルとなっています。一方、空き家となっている老朽化マンションは増えているので、そのうち中国のように中古マンションをお墓代わりに購入する人が出てくるかもしれませんね。

前置きが長くなりましたが、「お墓代わりに購入するマンションに住宅ローンの融資がおりるかどうか」検証してみたいと思います。日本の金融機関が取り扱う住宅ローンは、原則、融資対象物件は「本人が居住するための住宅であること」が条件となっています。ただし、一部の金融機関では、「別荘として購入するセカンドハウス」にも通常の住宅と同じ条件(金利・諸費用など)で住宅ローンの融資をしています。

筆者が不動産営業をしていた当時、「ペットの猫のためにセカンドハウスを買う」という人がいました。銀行担当者に「居住者はペットです」とは言いませんでしたが、「ペットのためにセカンドハウスを購入するお客様です」と伝えたところ、最優遇金利で住宅ローンの融資がおりました。

「お墓にする目的で老朽化マンションを購入する」という場合に住宅ローンが借りられるかどうかは分かりませんが、「セカンドハウスを購入して、部屋の中に骨壺を置く」というのであれば、セカンドハウスに融資をする金融機関で住宅ローンが借りられるかもしれませんね。ポイントとなるのは、主たる使用目的がお墓なのか、それともセカンドハウスとしての使用なのかどうかといったところでしょうか。

注意が必要なのは、中国の場合は複数の家族が共同で1室を購入することが多いようですが、日本では親族(婚約者)以外の他人同士が共有名義で購入した住宅については、住宅ローンの融資が受けられない可能性が高い点です。また、あきらかに墓地として利用しており、普段居住している人物が定まらなかったり管理を怠ったりなど、共同住宅に住む上で別の居住者に迷惑になるような行為をした場合には、管理組合から退去命令がでることもあります。

「墓地代わりに購入するマンションに住宅ローンがおりるかどうか」といった仮定の話について検証をしましたが、いずれにしても、マンション暮らしをこよなく愛する筆者としては、お隣の国のように、墓地代わりに購入する区分所有者がいっぱいになるような老朽化マンションが増えることは阻止したいものです。

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