コラム

 公開日: 2017-03-16  最終更新日: 2017-03-18

ネット通販の詐欺サイトによる被害に遭わないために

ネット通販における詐欺の被害が続いています。こうした詐欺サイトで商品購入手続きを行うと、代金を振り込んでも商品が届かなかったり、偽商品が送付されたりします。連絡を取ろうにも、メールの返信がない、メールアドレスそのものがデタラメ、といった状況です。さらに、こうした詐欺サイトで入力した住所、氏名、メールアドレスやクレジットカード番号などの個人情報が闇市場で売買されたり、不正な商品購入のために成りすまされたりする二次被害の恐れもあります。
こうしたネット通販詐欺の被害に遭わないためにどうすればいいのか、確認します。

何故ネット通販詐欺に遭うのか?

そもそも、ネット通販における詐欺サイトの被害が多いのは何故でしょうか。
大きな理由は、「目立つ場所」にあることです。リアルな世界では、「目立つ場所」と言えば大通りに面している、人の集まる場所にある、といった立地条件を指すことが多いのですが、ネットの世界で「目立つ場所」というのは、検索結果で上位に表示されることです。特定のブランドや商品で格安の通販サイトを検索した場合、検索結果の上位の多くが詐欺サイトだとも言われています。それは、こうした詐欺サイトが検索結果の上位に表示されるよう、検索エンジン最適化(SEO)の手法を駆使しているからです。Googleなどの検索エンジン側でも対策を行っているようですが、結局はイタチごっこの様相を呈しているのが実状のようです。
また、詐欺サイトであることを隠し、何とかして購入手続きをさせようとするため、著名な企業や通販サイトとの関連性を匂わせたり、有名なサイトの名前を騙ったりするサイトもあります。こうした詐欺サイトはURLにブランド名や企業名を取り込み、トップページなどに本物のブランドや企業のロゴや画像などを流用しており、一見して見分けがつかないサイトもあります。当然、ロゴや画像などは無断使用となりますが、詐欺サイトを運営する犯罪者にとって、著作権は眼中にありません。
さらに、最近では以前からあるブランド品の偽サイトに加えて、キャラクターグッズ、ゴルフ用品、キッチン用品など、商品の幅が広がっています。また、年末におけるクリスマスセール、年末年始セールを装った詐欺サイトや、定年退職や還暦のお祝いを対象にしたプレゼント等の販売等、日本の行事や慣習などに対応した、ライフスタイルに合わせた詐欺サイトも確認されています。
こうしたネット通販詐欺サイトが「様々な商品や目的」で「目立つ場所」あること、一方で少しでも安く購入したい、という消費者心理と相まって、被害が発生していると考えられます。

詐欺サイトの見分け方

一昔前であれば、
・日本語の表現が不自然である
・日常で一般に使用されていない漢字表記(大陸で使用されている字体)がされている
・価格表示の通貨単位が表示されていない、または「円」ではない
といった見分け方でも十分対応できました。しかし、近年では翻訳ソフトや翻訳サービスが進化し、また、海外との交流増加による日本語表記の文章のサンプルが入手しやすくなっており、上記の様な見分け方では判別できない詐欺サイトも増加しています。
詐欺サイトの見分け方のポイントは、以下の通りです。

1.URL表記を確認しましょう
以下の様な表記のあるURLは詐欺サイトの可能性があります。
・意味をなさない、不自然な文字列がある
・サイト名とURLの表記が一致しない
また、商品等を購入する際の氏名や住所等の入力ページは情報を盗まれない様、通常は暗号化通信を行うため、以下の様なURLではないことを確認すべきです。
・URLが「https://~」で始まっていない
・ブラウザに南京錠のマークが表示されていない

2.支払方法等の確認しましょう
詐欺サイトのほとんどは銀行振込による前払いしか受け付けません。クレジットカードによる決済は返金処理も可能であるため、詐欺サイトは敬遠するからです。中にはクレジットカード決済が可能な表示をしているにもかかわらず、クレジットカード決済を選択するとエラー表示やメンテナンス中で使用できないという表示がされ、銀行振込に誘導される場合もあります。
また、振込先口座が法人や屋号の名義ではなく個人名義、特に外国人名義の場合は詐欺サイトの可能性が高いと考えられます。
支払後の商品の引渡時期やキャンセル等の条件などが明確に説明されていない場合も詐欺サイトの可能性があります。

3.運営会社等情報の確認しましょう
ネット通販事業者を含む通信販売業者は、特定商取引法において事業者の氏名または名称、住所、電話番号の表示を義務付けられています。よって、会社情報の記載がない、連絡先がメールアドレスのみ、という通販サイトは、そもそも法制度に準拠していないため、信頼性が低いと考えるべきです。また、以下の様な表記は詐欺サイトを疑うべきです。
・住所に番地までの記載なし
・電話番号が携帯電話番号
・メールアドレスがGmailやYahoo Mail等のフリーメール

4.その他
不自然に安価な商品や、多くのサイトで売り切れている人気商品が掲載されている場合は詐欺サイトの可能性があるので注意すべきです。また、商品購入しようとする通販サイトについて検索を行ない、評判等を確認するのも必要な手段です。
その他にも、以下の様な心構えが必要だと考えられます。
・「激安」「限定」といった表記に惑わされない
・検索上位でも、見慣れないサイトにはアクセスしない
・セキュリティソフトを導入し、詐欺サイトのチェックを行う
・表示されたメッセージをよく読む
・個人情報入力の前に、いま一度確認する


詐欺サイトで被害に遭った場合の対応

ネット通販の詐欺被害に遭ったかもしれない、と感じた場合、被害者の多くは被害金額が少ない、勉強代だと思ってあきらめる、等の理由で泣き寝入りするようです。しかし、他のネット通販利用者に被害を広げないためにも、すぐに警察や銀行に連絡すべきです。
支払ってしまったお金は戻らないと考えている方も多いのですが、通報が早ければ振込口座を凍結して多少なりとも返金される可能性もあります。これは「振り込め詐欺救済法」という法律に基づいており、ネット通販詐欺や振込め詐欺等の被害者に対する被害回復分配金の支払手続等を定めています。
返金の流れの概要は以下の通りです。

1.ネット通販詐欺の振込口座がある金融機関への通報
2.金融機関の調査により当該口座を「犯罪利用預金口座等」と認定して凍結
3.預金保険機構のホームページで口座名義人の権利を消滅させる公告手続
4.当該口座に支払いを行った被害者の支払申請を受付け(法定30日以上、運用上90日)
5.金融機関は当該口座の残高から、被害者に対して被害回復分配金を支払う
※詳細は預金保険機構ホームページ「被害者の方の手続きの流れ」を参照

なお、返金額はネット通販詐欺で使用された口座の残高を、被害者の被害金額に応じた分配金となりますので、被害金額全額が戻るとは限りません。しかし、通報が早ければ詐欺サイトの運営者が振込口座から預金を移動する前に口座凍結することも可能になるため、払い戻される金額も増える可能性があります。

ネット通販は手軽で便利な購買手段ですが、そこにつけこんだ詐欺サイトも混在することを頭に入れておくべきです。ネット検索で格安な商品、レアな商品を取扱う見知らぬ通販サイトを利用せずに、信頼できる著名な通販サイトで購入したほうが安全です。初見の通販サイトをどうしても利用したい場合は、信頼のあるサイト、業者であることを確認した上で商品やサービスを購入するようにして下さい。

なお、専門家によるニュース解説サイト「JIJICO」に弊社コラム
ライフスタイルに合わせた詐欺サイトに注意
が掲載されています。関心のある方はこちらもご確認ください。

参考
預金保険機構「振り込め詐欺救済法に基づく公告

上記に関して、ご関心、ご相談等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせフォームは、こちらです。

デルタエッジコンサルタントでは、情報セキュリティに関して以下の様なサービスを提供しております。
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