コラム

 公開日: 2016-06-14  最終更新日: 2016-07-16

SNSなどのクチコミ以上に消費行動に影響を与えるもの、その応用

消費者が商品やサービスを購入する際にクチコミを参考にすることが多いのはご存じでしょう。現在は単純に商品やサービスを開発し、消費者に訴えるだけで売れる時代ではありません。商品やサービスを供給する側からの一方的なメッセージよりも、友人や著名人、あるいは見知らぬ第三者の推奨や共感といったSNS投稿やクチコミの方が言葉のパワーが大きく、個々の商品やサービスばかりでなく、ブランドや企業といった購買対象を超えたレベルでの選択に大きな影響を与えます。消費者はブログやSNSなどに掲載される商品やサービスの内容を参考にして購買活動を行っています。企業や店舗もブログやSNSを頻繁に更新し、ファンを集めたりする等、クチコミを活用した様々なマーケティング手法を活用しています。

しかし、最近の研究から、こうしたクチコミ以上に消費者に影響を与えるものがあることが分かりました。それは、消費者が他の消費者の行動を観察することです。お店などで陳列棚を見ている時に、他のお客が手に取ったり、店員に質問したりした商品が気になることはないでしょうか。また、周りの人が何を使っているかを確認し、深く吟味することなく「みんな使っているからいいものなのだろう」という考えで同じ商品やサービスを購入することはないでしょうか。「人の振り見て我が振り直せ」ではありませんが、他の顧客の行動を観察することは人間として自然な行動であるばかりでなく、商品やサービスに対する印象を構築する上で、広告やクチコミ以上に重要な役割を果たすと考えられています。

逆に言えば、店舗やECサイト、あるいは街中などで他人の行動や所有するモノが分かるような仕掛けを構築すれば、同じような商品やサービスを購入する消費者が発生することが期待できるということになります。そのためのアイデアの幾つかを以下に提示します。

アイデア1:購買時だけでなく、使用時にも周りにアピールできる

誰かが商品やサービスを購入して利用する際に、周りの人々に対してその商品やサービスを使っていることを分からせるように仕向けられないか考えてみましょう。単純に商品やサービスのロゴ等を目立つ位置に配置することが考えられます。より高度な事例として、アップルのiPodは当初、その白いイヤホンが宣伝効果となっていたという話もあります。(当時は黒色のイヤホンが主流)

アイデア2:商品やサービス購入の意思決定が集団でも行われる場

良く見られるのは、複数のお客が何かを購入する場合に、一人一人が個別の商品を購入するよりも割安な、大容量でシェアできる形式の商品を販売することで、その複数のお客すべてを取り込む手法です。例えば居酒屋などでビールを提供する際に、グループのお客に個別のジョッキではなく、ピッチャーで割安な料金で提供することが考えられます。その際にピッチャーに大きくブランドロゴを描くことで、上記アイデア1の効果も期待できます。

アイデア3:通常では他者の目に映らない顧客行動を可視化する

Webサイトでの購入の際に当該サイトの訪問客数や商品ごとの購買者数を表示することで、新たなサイト訪問客の購買意欲を上げる効果があります。さらに小さな子供のいる主婦の購入が多い等、購買者のタイプを明確にすることで、そのグループに属する人々に遡及することができます。
ある実験では、商品のリサイクルやリユースを促進する際に、「地球を大切に」といったありきたりで抽象的な文言で訴えるよりも、過去1か月の統計情報を提示した方がより効果的だった、という結果が報告されています。

アイデア4:商品やサービスの発売時に他者の目に留まりやすくす

以前ある企業が携帯端末を発売した当初、多数のアルバイトを雇い、通勤電車内でその携帯端末を使わせることで、通勤電車の乗客にその存在を認識させたという事例があります。ある意味「サクラ」による集客効果も同様です。

以上のことは目新しいことではなく、街中の至る所で見られるものです。当該商品やサービスのマーケティング担当がそこまで意識しているかどうかは分かりませんが。ただ、上記の様な手法を採用することで、多額の費用を要する広告や宣伝よりも安価に実施可能であり、その効果も大きくなる可能性があります。

消費行動以外への応用

また、以上のアイデアは人々の消費行動以外の部分にも応用可能です。例えばあるイベントの会場でゴミが散乱していると、悪いことだと思いつつも、自分もゴミをその場に捨ててしまいがちです。しかし、ゴミ一つない状態に保たれている場合、ゴミを捨てることへの罪悪感が高まり、ゴミ箱に捨てたり、持ち帰ったりする行動を促すことにつながります。組織内のルールを変える際に、単なるスローガンよりも、実際の行動によってもたらされる状況を可視化することで、より効果が高くなる可能性があるのです。

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