コラム

 公開日: 2015-11-30  最終更新日: 2015-12-01

集団主義と個人主義-どちらのアイデアが有効か?

様々な情報のオープン化、グローバル化が進む中で、チームで何かを創造するためには、組織、世代、国境などを超えたコミュニケーションが必要となっています。その中で、個々の創造的なアイデアを昇華させ、具体化していくにはどのような要素が必要となるでしょうか。
従来、日本は「調和」が尊重される集団主義的文化、米国などでは「個」が尊重される個人主義的文化であると区分されていました。集団主義的文化では自分が目立たないように調和に努力を注ぐ一方で、個人主義文化は大衆の前でも目立ちたがる傾向があるというイメージがあります。ただ、最近では日本の若い世代でも個人主義的文化が広まりつつある状況にあります。
今回はこうした集団主義と個人主義の混在する中でどのようにして組織に価値のある創造的なアイデアを埋もれさせずに活用するための条件等について確認します。

個人の創造性と所属する文化との関連性に関する海外での研究事例

集団主義的文化も個人主義的文化も、幼少の頃から育ってきた環境に大きな影響を受け、価値観として刻まれているものです。こうした文化的特性が個々人のアイデアに影響を与えているのではないか、という実験が海外で行われたことがあります。その概要は、集団主義的文化圏と個人主義的文化圏それぞれの出身からなるチーム毎にブレインストーミングを行い、それぞれのチームのアイデアの「数」や「質」にどのような違いがあるのかを検証したものです。
実験結果の概要としては以下の通りです。
・個人主義的文化圏出身者のチームから、量的により多くのアイデアが提示された。
・しかし、上記アイデアに対する意見はよりネガティヴで、より強く批判的であった。
・個人主義的文化圏のチームは、より自信過剰であった。
・質的な面では、集団主義的文化圏のチームのアイデアは、個人主義文化圏のそれよりも同等以上であった。
・個人主義文化圏のチームは取りかかりは早いが、集団主義文化圏のチームの方が、より適切な回答を導き出すことができていた。

上記の検証結果から、個人主義者はとりあえず行動して移して答え導き出そうとしますが、集団主義者は行動に移す前にまず何が適切かを見極めようとするという傾向がありました。また、個人主義者は自身の出した結果に満足する一方で、集団主義者はチームで団結した結果に達成感を感じるという傾向がありました。この要因は、集団主義者は常にグループ内の期待値に応えようとするプレッシャーを感じているからだと考えられます。

実験結果からの学ぶべきこと

様々な組織では、チームワークで様々な企画をし、あるいは現状を改善するような活動が行われます。チーム内では自己主張の強いメンバーと協調性を重んじるメンバーとが混在することがほとんどです。そのようなチームで議論を進めた場合、自己主張の強い、声の大きいメンバーの意見に引きずられる傾向が強いと感じたことはないでしょうか。
もちろん、その意見が妥当であれば良いのですが、時には発言した個人に有利な結果に誘導するような意見も散見されます。チームのリーダーやファシリテーターはこうした強い主張に引きずられずに、意見を積極的に出さない、静かなメンバーの発言を促すようコントロールすることが重要です。
自己主張の強いメンバーと協調性を重んじるメンバーそれぞれの特徴を踏まえて、うまく融合させることが重要なファクターの一つだと考えられます。

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