コラム

 公開日: 2017-10-02 

高齢化する団地の課題。社会福祉法人としてどのような取り組みができるのだろうか?

新生の社会福祉法人として地域に貢献したい

NPO法人として就労継続支援B型事業所「とうふ工房豆のちから」を運営してきている「まつかぜの会」さんが、この度社会福祉法人として指定されたことでより地域に貢献したいということで、我々応援団(N-NET!)と一緒にブレーンストーミングを行いました。

社会福祉法人まつかぜの会さんの目指すものは次のとおりです。
・障がい者の年齢・様態・支援の濃淡を問わず、地元で生活できるための拠点づくり。
・一人ひとりが地域で当たり前に働き、活動し、普通に暮らすこと。
・そのためには、単に仕事を作るだけではなく、「地域を創ること」が大切であると思っている。
・地域に開かれた施設づくりを進める。
・多くの障がい者を預かるという社会的責任とサービスの公共性を考え、さらに充実した健全な障がい者施設運営を図る。

工賃向上の応援団

高齢化する団地の現状・ブレストのテーマ

同法人がある地域には昭和30年代~40年代に建てられた団地がいくつかあります。法人の事業所「豆のちから」で豆腐を販売しているので、団地でのバザーに出店したり、団地のお客様から直接注文を受けたりして定期的に配達しています。4、5階のエレベーターのない団地にお住まいの高齢の方もいて、配達はとても喜んでいただけます。また利用者との交流を楽しみにもしてもらっています。

かつては憧れの対象だった「花の団地」も、高齢化率が40%~60%。エレベーターのない4,5階建ては日々にの暮らしに不便です。中には最寄りの駅から遠く、買い物に不便な陸の孤島のようなところもあります。「孤独死」も実際に起こっていたとのこと。行政としての取り組みはもちろん行われていますが、地域を創る社福として何ができるのだろうか、というのがブレーンストーミングのテーマでした。

高齢化問題のキーワードは、孤独?

ブレスト参加者は、子供のころに団地に住んだことがある、現在団地に住んでいる、自分の地域にも同じような現状の団地がある、と、それぞれのレベルで身近に感じてのスタートです。上記の現状に加えて、自分たちが持っている情報や経験を持ち寄ってみると、高齢化する団地の問題=買い物に行けない(買い物難民)、4,5階では日常のゴミ出しや荷物の上げ下ろしができない、家具などの移動ができない、などなど、加齢に伴う体力の低下と物理的な不便さが相乗効果になって、日常生活がかなり不便な状況がはっきりしてきます。

人とのかかわりや行き来が少なくなってくることで、孤独感が強くなり、ただでさえ出にくいところに加えて、もっと出にくくなってくる。そしてひきこもりということにもなってくるかもしれないし、中には孤独を狙われて不要なものまで買ってしまう羽目に陥ってしまうかもしれない・・・。

物理的な不便さの解消のほかに、孤独へのアプローチというのがキーワードとして浮かんできました。


できそうなこと、あれこれ

高齢化による孤独を防ぐために社会福祉法人としてできること。なんといってもコミュニケーションです。
すでに現在、お豆腐の販売や配達で喜んでいただいているので、このお豆腐を通じてのコミュニケーションをもっと広げたらどうだろうか。お豆腐の料理教室、お豆腐の作り方教室などなど。新線や野菜を買う機会が少ないので、自分たちの豆腐のほかに地元野菜を販売するファーマーズ・マーケットをやったらどうか、リサイクルマーケットはどうか、暮らしのお手伝いをする便利屋をやったらどうか、ゴミ出し・ゴミ分別をしたらどうか。買い物代行をしたらどうか。
団地は空きスペースがかなりあるので、そこを資源として活用できないか。例えばアート?外国人がかなり住み始めているので、隣人同士の文化を知り合うイベントは?

アイディアが尽きません。

これらの取り組みは、高齢者にとって役立つばかりでなく、障害のある人にとっても、障害があっても地域で働き、役立つ仕事をしているという誇りにつながるのではないかと思います。

まつかぜの会さんの今後の展開が楽しみです。

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