コラム

2016-08-08

「工賃アップにいい仕事はないか」と真剣に悩んだら

「工賃を上げたいんですが、なにかいい仕事はありませんかね?」
最近多いお問合せです。

お問合せをくださる方々は皆さん真剣で、本当に工賃をどうにかしたいという切迫感にあふれています。
それだけいつも真剣に考えていらっしゃるんだなと頭が下がりますが、一方で真剣であるがために、逆に視野が狭くなっているような気もします。視野が狭くなると判断力も落ちてしまうので、こんなときこそ、どっしりと構えてみてはどうでしょうか?

「どっしりと構えて」「次の一手を考える」ための考え方として下記の方法をおすすめします。

1.現在の工賃を生み出している事業の流れを一枚の絵にする。誰に対して、何を提供しているのか。その提供価値は何か、どういうリソースを使ってどのくらいの収益を上げているのかを明確にする。

ビジネスモデルとういものです。「ウチは内職だからそんな大げさなものはない」とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、取引の流れがちゃんとあります。たとえば、内職屋さん(内職を手配してくれる中間業者)から、割り当てられた数量のはしの袋入れを期日までに納めるように、利用者と職員が行っている。この時の提供価値は、「割り当てられた数量を納期までに納める」。

ただこのモデルで収益を拡大するためには、割り当て数量を多くもらうか、納期を早めるかにるので、利用者と職員のマンパワーが変わらないとすると、ただ忙しくなるだけです。工賃向上に得策でないことは明らかです。

2.どこを動かしたら収益性を高められるのかを考える。
大きな要素としては「発注元・取引先」「顧客」「提供価値」「利用者・職員スキル」「仕入れ先・外注先」「提供方法」があります。伸びているまたは安定している需要の中で、利用者や職員がそのスキルを生かして取引先や顧客のニーズ(要望)に応える提供価値を作り出し、効果的に届く方法で提供する、ということになります。

3.身の回りで「伸びているまたは安定している需要」を出してみる
これが分かれば苦労はない!という声が聞こえてきそうです。
しかし少しづつかみ砕いていけば、どこかにとっかかりのチャンスはあるはすです。たとえば最初に考えるべき「伸びているまたは安定している需要」。ずっと話題になっている優先発注や共同受注は「利用者・職員スキル」「仕入れ先・外注先」の要素に手を入れることで何か変化は起こりませんか? 最近話題になってきている農福連携ではどうですか? もっと身近に近隣の工業団地で何か「あったらいいな」と思われていること(労務だけでなく、配達とか販売とか)はありませんか?高齢化が進んでいる地域ではどんな「あったらいいな」がありますか?近所の人たちの最近の話題は何ですか? 皆さんで考えればまだまだ出てくるはず。

1と2は現状確認なので、管理者の方が簡単な図を作って皆さんと共有しましょう。
3はいつでも考えるという習慣にもつながるので、会議のたびに15分とか、短い時間で良いので集中的にアイディアを出すようにしたら良いと思います。3か月ほど続けると、何もないと思っていたところに、きっと何かが見えてきますよ。

ぜひお試しください。

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