コラム

2016-05-09

就労継続支援B型の受注力アップの基本

障害者就労の事業構成は、事業所によって割合は異なるものの、自主製品製造販売+労務提供(清掃など)+内職というのが一般的のようです。その中でも清掃、印刷、クリーニング、部品の組み立て・解体といった労務提供は、内容によっては良い売り上げが見込めるうえ経費がほとんどかからないため、工賃にまわせる利益が確保できるので就労系事業所には欠かせません。

とはいえ労務提供=受注業務は取引先があってのこと。
事業所が受注業務で悩んでいることの多くは、
・取引先からの仕事が少ない。
・取引先からの仕事が減った。
・単価が安い。
に集約されるようです。

中には「取引先が倒産した」というのもありますが。
さて、上記のお悩みは、すべて発注者側に起因するものでしょうか?

工賃向上支援という仕事がら、障害者就労系事業所と取引をしている企業や公的機関、または調整役を務める機関の方々からお話をする機会があり、この「受注問題」を聞いてみたところ、必ずしも発注側に仕事がないからではないようです。むしろ、できるのであれば、障害者就労事業所でもっとやってもらいたいという声が多く聞かれます。

ここに矛盾があります。
発注側は「できれば仕事を出したい」と言っている、その一方で事業所は「仕事がない・少ない」と感じているーーー
この矛盾はどこから生まれるのでしょうか?

発注側に次の問いかけをしてみました。
「できれば仕事を出したいということですが、それが実現しない理由は何しょうか?」
(回答)
・見積もりが出てこない。
・問い合わせたが、全く返事がない。(担当者が存在しない)
・(仕事がいっぱいで)断られた。 

発注側はこういった経験が積み重なって「出せる仕事はあるんだけど、このくらいにしておこう」とか「誰も対応してくれないので、やっぱり他にまわそう」とかになり、施設側は「仕事が来ないな、少なくなったな」と感じている様子がうかがえます。

事業所の管理者のみなさんは、「うちはそんなことはない、ちゃんとやっている」と言われるかもしれませんが、一度振り返ってみることをおススメします。
・受注担当者は決まっていますか?
・放置している問い合わせはありませんか?
・放置しているクレームはありませんか?

上記の発注者側の回答は、「窓口担当者がちゃんといて、問い合わせに適切に対応し、見積もりも早く対応してくれて、
もし提示条件のままでは難しいのであれば代替案を出してくれる」という対応が取れるのであれば、発注に向けて次のステップに進めることを示しています。このような対応が取れれば受注機会を逃さずにすみます。
つまりこれらの対応は就労継続支援B型の受注力を上げる基本ということになります。

労務提供・受注といった目に見えないサービスは、窓口担当であったり、そのコンタクトを通して得られた経験なりで、買い手はサービス品質を評価します。私たちも日常的に、対応が良ければ大丈夫そうだと思いますし、逆に対応が悪ければ止めておこうとなりますよね。

もし担当者がいないとか、放置している問い合わせやクレームがある場合、早急に対応しましょう。
今後の動きが、きっと変わってきます。

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