コラム

2016-03-28

工賃向上ビジネス・ワークショップの企画ポイント

ワークショップは、参加者の自らの参加や体験、グループの相互作用の中で、学び合いを創造するスタイルを指すものなので、組織内での合意形成にも、事業での計画作りや推進、問題解決にも使うことができます。工賃向上の取り組みでは「意識向上」「合意形成」でのワークショップとともに、工賃向上のための就労事業そのもののワークショップが可能です。

今回も前回に引き続き、工賃向上の研修を企画する担当者様向けのコラムです。

工賃向上のための就労事業そのもののワークショップは、一般的に行われるビジネス・ワークショップとほぼ同じです。そのワークショップの目的と成果(ゴール)によって、半日なのか、1日なのか、1週間なのか、必要な日数が決まってきます。もし次年度の事業計画作りをワークショップ形式で行うなら、例えば2日くらいの時間をとって、

1日目:現状分析と課題の把握 ⇒ 目標設定 ⇒戦略
2日目:中期計画⇒行動計画⇒収支シュミレーション

のようなプログラムが考えられます。
各ステップの中で、参加者が自ら考え、発言することが期待されます。

ところが、会議と名のつくところでは話し合いの生産性を低くする「大きな声」や「ひとり演説」や「沈黙」が時折姿を現します。これらを避けながら、多くの意見を促し、混ぜ合わせて、かつ噛み合わせていかなければなりません。この時に重要な役割を果たすのが「ファシリテーター」という存在です。

ファシリテーターは議論に参加するのでなく、参加者が安心して意見を出せるような「場」を作る人のことです。話の流れを見ながら、参加者全員がゴールにたどり着くことを支援するサポーターのような役目です。ワークショップの目的やゴールを
理解して、そのワークショップに必要なスキル(ビジネス・ワークショップであれば、必要なフレームワークやツールの知識と使用経験)を持っていることが必要です。個人的には、どのような意見にも敬意を払える人がベストだと思います。

また工賃向上のためのビジネス・ワークショップであれば、障害者就労を取り巻く環境や、障害者就労に関する知識、一般ビジネスと異なる特長への理解は、どうしても必要です。

工賃向上のためのビジネス・ワークショップが成功するかどうかは、こういったファシリテーターの存在に左右されるといっても過言ではありません。

「就労事業の改善点を見つける」「工賃向上計画を作成する」「目標工賃3万円の道を作りたい」などのテーマで、ビジネス・ワークショップを企画する場合は、知識と経験を有した適切なファシリテーターを設定し、目的とゴールに関し綿密に打ち合わせ、十分に準備をされることをおすすめします。

参加者全員が腹落ちして、「これならできる!」「これでやろう!」と前向きになれる、工賃向上のビジネス・ワークショップをどんどん実践してください。

*研修のご案内*
キュベルでは下記の研修をご用意しています。
「工賃向上ワークショップ」(工賃向上計画支援と推進支援を行うビジネス・ワークショップ 年間プログラム)
「工賃向上に必要な就労会計の基礎」(はじめて就労事業に就いた方向け)
「工賃向上に役立つ数字作り」(就労事業担当者、就労事業計画作成者向け)
「工賃目標達成のための予実績管理講座」(管理者、工賃向上計画作成者向け)

この記事を書いたプロ

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経営コンサルタント 風間英美子

東京都中央区日本橋3-2-14 日本橋KNビル4F [地図]
TEL:03-5201-3631

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