コラム

2015-12-22

創業融資に関わるQ&A ~融資申請前にお店の賃貸借契約を結ぶ必要はある?~

物件探しの際に陥りやすい勘違いが原因で大きな損失を被る?

前回に引き続き創業融資に関わるQ&Aとして、当事務所が飲食店の開業支援をするにあたり、開業予定者の方から質問が多い内容を説明させていただきました。第4回目の今回は、「融資申請前にお店の賃貸借契約を結ぶ必要はある?」について説明いたします。

飲食の場合、よい物件を見つけられるか否かで繁盛するか否かが決まると行っても過言ではありません。立地商売である飲食店のではお店のコンセプトにあった立地&物件で営業できるか否か非常に重要になります。いい立地の物件を見つけたと思ったら、その時点から、素早く、不動産業者に対して物件を押さえる手続を始める必要があります。

開業者の方が陥りやすい失敗として、「融資を受ける前に物件の賃貸借契約を結ぶ必要がある」と勘違いされて、融資を申し込む前に物件を契約してしまい、保証金、礼金などの物件取得費を支払ってしまう、又は手付金を支払ってしまうケースです。この場合、融資の審査が無事に通ればよいですが、もし審査が通らなかった場合どうなってしまうのでしょうか??言わずもがな、大きな損失を被ってしまい、自己資金がショートしてしまいます。

融資申請前に店舗の賃貸借契約を結ぶ必要は?

そもそも融資を申し込むまでに、店舗の賃貸借契約を結ぶ必要はあるのでしょうか?答えは「No」です。
融資申請時点で、営業所の場所が決まっていることが必要です。しかしながら、賃貸借契約まで結んでいる必要は一般的にはないと思います。それは、融資の実行を期待して賃貸したものの、融資に失敗した場合には、その賃貸借にかかった費用などを無駄にしかねないためです。

そのため、融資申請時点で、営業所の場所が決まっていること、借りる意思があれば、賃貸借契約までは不要と考えております。日本政策金融公庫との融資面談時には、不動産仲介業者からもらえる物件の資料(住所、間取り、賃料・保証金・礼金などの賃貸条件 等が記載されているもの)を提出すれば大丈夫です。

物件を抑える内諾を物件オーナーからもらったタイミングで、融資を申し込み、素早く審査の結果をもらうことにより、物件契約による損失を回避することができます。

開業者は物件を押さえるのが難しい?

開業予定者が苦労するがよい物件を押さえるということです。駅近、店前通行量が多い、賃料や初期投資が安いなど、一般的に条件がよいと呼ばれる物件は人気物件です。つまり、他の競合者も物件に申込を入れ、競争になるケースが高いです。他者と競争となった場合、一般的に開業予定者は物件を押さえにくいです。それはなぜでしょうか?

なぜなら開業予定者には、店舗経営の実績がないためです。不動産オーナーの立場としては、できるだけ長く借りて欲しいと考えるのが普通です。開業予定者と5店舗の飲食店経営をしている会社から同時に申込があった場合、どちらに貸したいか?と考えると、もちろん実績のある5店舗の飲食店経営をしている会社になるケースが圧倒的に多いです。このように開業予定者は物件を押さえるのが難しく、一回の申込で決まることは稀です。

では開業予定者が物件を押さえる可能性を上げるためにはどうすればよいのでしょうか?
物件を貸す不動産オーナーの立場になれば、対策は見えてきます。開業予定者は実績がなく、不安であるから貸したくないのです。ということは、開業予定者であっても信用できる人であると思って頂ければ貸したくなるのです。

この信用の醸成に役立つのが、実は「事業計画書」なのです。開業予定者がどのような経験を持っていて、どのようなお店を開業するのかを具体的に記載してある事業計画書を提出することによって、不動産オーナーに安心していただくことに繋がり、物件を押さえやすくなるのです。



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